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2018年4月3日

自動運転制御の誤作動防止 関西ペイント、ミリ波レーダー吸収体を開発

関西ペイントは、ウェイベックス(山下信社長、東京都板橋区)と先進運転支援システム(ADAS)や自動運転車に搭載されるミリ波レーダーを吸収し、車両側の制御の誤作動を防止するミリ波用シート型電波吸収体を共同開発したと発表した。薄膜、軽量でトンネルや屋内駐車場の上側壁面に貼ることができるなど、施工性が高い。安全性向上に寄与する材料として販売する。

新製品は、アスペクト比(誘電顔料の長径と短径の比)の小さい高誘電材料を従来より均一に樹脂に練り込んだシートを、高耐候性の意匠フィルムと電波を反射する金属箔で挟み込んだ構造。ADASや自動運転車に搭載される76~77ギガヘルツミリ波レーダーのエネルギーを熱に変換することで、マイナス20デシベル以上の電波を吸収する。
厚さは0・4ミリメートルで、重量は25平方センチメートル当たり67グラム。表面保護フィルムとの組み合わせにより20色以上のカラーバリエーションが可能で、美粧性や耐久性が高いという。
衝突被害軽減ブレーキなどのセンサーとしてミリ波レーダーを搭載した車両が増えているものの、金属素材の表示板やカーブに設置してあるガードレールなどに電波が当たると予期しない反射が起こり、システムが誤作動するケースがある。同社では、ETC向けの誤作動防止用電波吸収体で培った技術をベースに、ミリ波レーダーの吸収体を開発した。
開発品は5月9~11日に大阪で開催される「第1回高機能塗料展」で紹介する。
同社では今後、吸収帯域幅の広いタイプや自動運転近接レーダー(77~81ギガヘルツ)用の吸収体の販売も予定する。

日刊自動車新聞4月2日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

関西ペイント㈱

対象者 自動車業界