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2018年2月5日

JARI、研究職エンジニアを増員 車の技術革新に対応

日本自動車研究所(JARI)は、電動化や自動運転など、自動車の技術革新が急激に進化しているのに対応するため、エンジニアの増員に乗り出す。

自動車関連技術の研究実務を担当する「研究職」部門のエンジニアを2020年までに50人程度新たに採用し、現状の3割増となる200人に増やす。JARIでは、国からの委託事業を中心に自動運転などの研究依頼が増えており、エンジニアを増やして研究体制を強化する。

JARIでは、16年度の事業資金が初めて100億円を突破するなど、事業が拡大している。中でも官公庁からの受託研究が資金ベースで前年度比57%増の47億円と膨らんでいるほか、一般企業からの受託も同22%増の22億円となるなど、受託研究事案が増加している。特に電気自動車、燃料電池車などの環境対応車や自動運転技術に関する研究が目立つ。
JARIは日本電動車両協会(JEVA)、自動車走行電子技術協会(JSK)と統合した03年をピークに、団塊世代の定年退職などもあって研究職部門のエンジニアが減少している。現在、約150人のエンジニアが在籍しているものの、事業領域の拡大に対して人材の確保が追いついていないのが現状だ。
自動車の先進技術の開発競争はグローバルで激化しており、今後も車両の電動化や自動運転などの分野でJARIへの研究委託は高水準で推移する見通しで、エンジニアの確保に力を入れる。
新卒者向けには単独で入所説明会を実施する。昨年は全日本学生フォーミュラ会場にブースを出展、学生向けに事業内容を説明した。こうした活動を増やして採用増につなげる。中途採用も並行して進めて人材確保に注力する。

特に人工知能(AI)やソフトウエアの領域で研究開発に従事していた人材の採用を積極化する。プログラミングやアルゴリズムの構築に知識や経験を持つ人材を募集し、日本企業が次世代自動車技術の研究開発で遅れないように支援する体制を整える。

日刊自動車新聞2月2日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

日本自動車研究所(JARI)

対象者 自動車業界