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2023年6月05日

5月の国内新車販売台数 25%増で9カ月連続プラス

2023年5月の国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は前年同月比25・0%増の32万6730台で、9カ月連続のプラスとなった。1月以降の2桁の伸びは5月も維持した。この結果、1~5月の累計販売台数が22年の1~6月実績に肉薄しており、上期としては2年ぶりの前年超えは確実。ただ、直近の伸びは前年同月実績が低かったことからの反動増となっている。また、コロナ禍前の水準に比べると開きがあり、市場が完全回復したとは言いがたい状況だ。

日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)が1日発表した登録車の新車販売台数は、同28・1%増の20万6663台と5カ月連続で増加した。車種別では、普通乗用車が同47・4%増の11万9047台で、5月としては過去最高の19年とほぼ同水準を記録した。小型乗用車は同9・2%増の6万757台だった。ブランド別では、シェアトップのトヨタが前年同月に比べて3割増と大きく伸ばした。マツダも2倍超の販売を達成した。

全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が同日明らかにした軽の新車販売台数は、9カ月連続の前年超えとなる同20・0%増の12万67台だった。車種別では乗用車が同22・2%増の9万2238台で9カ月連続の増加。貨物車は、11カ月連続の前年超えとなる同13・0%増の2万7829台だった。4割増だったホンダを筆頭に全銘柄が前年超えを果たした。

23年1~5月の累計販売台数は前年同期比17・0%増の205万7880台で、22年上期(208万6178台)に近い水準に届いている。23年に入ってから新車の供給制約が緩和し、販売現場も納車体制を強化したことが台数を下支えした。

一方、コロナ禍前と比較すると市場が潜在的な需要をまだ抱えていることが読み取れる。19年の1~5月の総販売台数は230万台超で、23年の同期実績を約12%上回る水準だ。平常時の販売規模をいかに早く取り戻すかが課題だが、先行きは不透明だ。生産現場への半導体不足の影響は続いており、今後の見通しについて「いまだ読み切れない状況」(全軽自協)との見方は業界内で根強い。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞6月2日掲載