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2022年11月09日

「あきたネクストモーターショー」 4年ぶり開催、1万3千人来場

次世代を担う子どもや学生に自動車の楽しさを体感できる場を提供する「あきたネクストモーターショー2022」が、4年ぶりに開催された。県内のディーラー各社と自動車メーカーが協力して最新モデルの展示や試乗を行ったほか、タイヤや部品メーカー、自動車関連団体も協力し、業界が一丸となって自動車の魅力を訴求。

2日間の会期中、県内外から約1万3千人が来場し、急速に変化する自動車の現状を確認するとともに、新たな魅力にも触れていた。

自動車メーカーではホンダが23年に発売予定のSUV「ZR―V」を県内初展示し、多くの来場者が足を止めていた。日産自動車は電気自動車(EV)に加え、「GT─R」や「フェアレディZ」のスポーツカーを出展。

また、コロナ禍以降、人気が高まるアウトドアレジャーに対応し、スズキが純正用品のタープを組み合わせた新型「スペーシアベース」を、ダイハツ工業は「アトレー」のルーフにテントを備えたコンセプト車を並べ、キャンプなどレジャーでの利用を提案する動きも目立った。

トヨタ自動車は「GRヤリス」や「GRスープラ」などのスポーツモデルのほか、ル・マン24時間レースやディーラーのラリー参戦車両を展示し、モータースポーツ活動をアピールした。レーサーの小林可夢偉選手をゲストに招き、ドリフト走行などを披露した。

同ショーの実行委員会の伊藤哲充会長と小林選手を交え、「秋田と車の未来」をテーマにしたトークイベントも実施。伊藤会長は都市部に資源や人口を集約する従来型の都市設計がコロナ禍で転換する可能性を説明し、「地方の価値の見直しには通信技術とモビリティの整備が発展のカギとなる」と指摘した。

小林選手は若者のクルマ離れ対策として「マイカーをカスタムする楽しさを知ってもらうことが重要では」と提言した。

会場では、子ども向けの体験型企画の実施も目立った。日産は手回し式発電機の電力で走行するモデルカーを組み立てる「わくわくエコスクール」で、EVの構造を紹介。 三菱自動車は県内でヘッドライト製造を手掛ける小滝電機製作所と協力してクイズ大会を行った。

花壇自動車大学校(角川重博理事長・校長)や秋田県自動車整備振興会(三浦廣巳会長)などは、ホイールの脱着や締め付けトルクの確認作業を実施。同校の教員によるエンジンの解体デモも披露し、整備士の魅力発信に取り組んでいた。

一方、スバルは衝突被害軽減ブレーキの体験試乗を実施したほか、日本自動車連盟(JAF)もシートベルトコンビンサーを用意。トーヨータイヤも新品と溝の少ないタイヤとの挙動の違いを体感できるドライブシミュレーターを持ち込むなど、安心や安全を啓発する取り組みも多かった。同ショーは次回、24年の開催を予定している

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月29日掲載