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2022年10月28日

アルテック、EVバス参入視野に市場調査 トルコ企業製を輸入

産業機械商社のアルテックは20日、トルコの商用車メーカー、カルサンの小型ノンステップ電気バス(EVバス)の輸入販売に向け市場調査を始めると発表した。自治体やバス事業者のニーズを把握した上で事業化を目指す。

カルサンの小型ノンステップEVバス「e―ジェスト」(左ハンドル仕様)を使い、23年4月頃まで市場調査を行う。同年4月末までに右ハンドルの試作車も完成させる。

e―ジェストは全長5845㍉㍍、全幅2055㍉㍍、全高2800㍉㍍のコンパクトサイズながら、バッテリーを床下に搭載し室内空間を広げた。動力には独BMWの電気自動車(EV)「iシリーズ」のモーターとバッテリーを採用しており、満充電での航続距離は210㌔㍍。

電子制御横滑り防止システム(ESP)やトラクションコントロールシステム(TCS)など安全機能を搭載している。欧州ではこれまでに210台を販売した。

日本では環境対応への意識が高い自治体やバス事業者を中心に、コミュニティーバスをディーゼル車からEVに代替する需要を見込む。点検整備などのサービスはジェイアールバス関東が協力する。

日本で運行する小型ノンステップEVバスは中国・比亜迪(BYD)の「J6」などがある。e―ジェストは競合車に比べ車体が小さく、幅が狭い道も通行しやすい。日本仕様車の価格や発売時期は未定だが、「競合車種に合わせるのではなく、商品の性能に見合う価格に設定する」(犬童英一E―Bus推進グループ部長)とする。

e―ジェストは20年から2年連続で欧州の3.5~8㌧クラスのEVバス部門で販売首位。カルサンは日本のほかマルタや英国など右ハンドル国での展開も計画する。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月21日掲載