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2019年7月29日

中国市場、日系が健闘 1~6月 トヨタ、ホンダ2桁増

[全需低迷の中で] 世界最大の市場である中国の新車販売が低迷している。中国汽車工業協会によると、中国の1~6月新車販売台数(工場出荷台数)は前年同期比12・4%減の1232万3千台と大幅に後退した。一方、トヨタ自動車など日系乗用車メーカー6社の中国販売台数は8・5%増の242万4406台となり、全需が低迷する中で日系メーカーの健闘が目立った。

中国の6月新車実績は、昨年7月から12カ月連続で前年割れとなった。景気減速や米中貿易摩擦の影響で新車販売の低迷が続いている。こうした中、日系メーカーは輸入車の関税引き下げや商品力によって販売台数を伸ばした。

メーカー別では、2桁伸長を果たしたトヨタ自動車が日産自動車をかわしてトップに躍り出た。6月に本格的な立ち上がりとなった新型「レビン」をはじめ、3月発売の「アバロン」「カムリ」、さらにレクサスが好調に推移した。日本から輸出するレクサスは、関税の引き下げに加えて増値税減税による値下げが販売を後押しした。

ホンダは主力車「CR―V」や「シビック」の販売好調で、22・4%増と大幅に躍進した。6月単月でも過去最高を記録し、車種別ではCR―Vが7カ月連続で前年超えを果たした。三菱自動車とスバルは、それぞれ「エクリプスクロス」「フォレスター」といったSUVの販売が好調でプラスを維持した。

[マツダは3割減] 一方、日産は全需が低迷する中で0・3%減にとどめたが、販売が好調なトヨタやホンダの後塵を拝す結果となった。そのうち、東風日産は「エクストレイル」「キャシュカイ」などのSUVが好調に推移し、過去最高を更新した。

堅調さが目立つ日系メーカーの中で苦戦を強いられているのがマツダだ。新型車効果が一巡し3割近く台数を落としている。前年実績割れは13年同期以来、6年ぶり。ただ、6月実績では前年同月比1・4%増となり、13カ月ぶりにプラスに転じた。

6月単月実績では日産もわずかに前年を上回り、日系乗用車全6社がプラスとなった。ただ、中国総市場は9・6%減とマイナス傾向が続いている。需要が低迷する中で、日系メーカーの健闘がどこまで続くか注目される。

日刊自動車新聞7月25日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
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開催地 中国
対象者 自動車業界