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2019年6月11日

ダイハツ 設計思想共通化へ、DNGA開発 タントから採用

ダイハツ工業は6日、軽自動車から小型車までの設計思想を共通化した新プラットフォーム「DNGA」を開発したと発表した。7月に発売する新型「タント」から採用を始める。今後導入する全車両の設計思想を共通化する一括企画のもと、エンジン、トランスミッション、アンダーボディーなどを刷新した。DNGAによって性能向上と開発効率の向上を実現。ダイハツは新型車の投入ペースを従来比約1・5倍に早め、25年までに21車種を開発する。

新プラットフォームは、軽自動車、Aセグメント、新興国Bセグメントの3種類を展開する。それぞれで要求される性能や仕様を一括企画し、それに基づいて骨格配置やエンジン、サスペンションの取付部位といった設計思想を共通化した。各セグメントでの部品共有化率は75%以上になった。また、DNGAには生産要件も織り込んだ。全車両の生産が可能な汎用ラインを構築することで新型車生産への設備投資が30%削減できると試算する。

新開発の軽自動車用プラットフォームは、剛性を高めながら同型タント比で80キログラムの軽量化を実現。エンジンは、日本初の「マルチスパーク(複数回点火)」技術を採用。2回点火でシリンダー内での燃焼を早めてノッキングを抑制しながら燃費性能を高めた。CVT(無段変速機)はベルト駆動に加えて、高速域ではギヤ駆動も併用する世界初の「パワースプリット技術」を採用し、高速域での伝達効率を約8%高めた。これにより新型タントの燃費は旧型との比較で、時速60㌔㍍走行時に約12%、同100㌔㍍走行時に約19%向上した。
ダイハツは以後の全車種をDNGAをベースにした相似形で開発する。DNGA第一弾となるタントは滋賀工場(滋賀県竜王町)で生産する。第二弾の採用車も19年内に投入する。

日刊自動車新聞6月7日掲載

開催日 2019年6月6日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

ダイハツ工業㈱

対象者 自動車業界
リンクサイト

ダイハツ工業 DNGA新技術を公表  https://www.daihatsu.com/jp/news/2019/20190606-1.pdf