2018年9月10日
国交省、車検証の電子化へ検討会が初会合
国土交通省は5日、検査証の電子化に向けた方策などを議論する「自動車検査証の電子化に関する検討会」の初会合を開いた。
車検証の電子化は自動車保有関係手続きのワンストップサービス(OSS)の充実と拡充による国民負担の軽減が狙いで、将来的には申請者が窓口に出向く必要がないゼロストップサービス(ZSS)実現への第一歩となる。今年度中に5回程度の議論を経て技術的要件について内容をとりまとめる。さらに、2019年度以降は具体的な活用法などを検討する。
検討会には学識経験者のほか、自動車の製造や販売、整備、検査・登録、損害保険などの団体の幹部、警察庁や総務省などの関係省庁の担当者らが出席した。
冒頭、国交省自動車局の島雅之次長は「OSSの拡大に努めてきたが、一方で、窓口などへの出頭が必要な場面も残っている。さらなる申請者負担軽減の観点から、車検証のあるべき姿や電子化のための方策について議論を進めたい」と挨拶した。また、座長に選出された筑波大学の石田東生名誉教授は「車検証の電子化というと、紙を電子化するだけとも思われがちだが、その量はすごい。国民や事業者への影響も非常に大きい」とした上で、「この検討会は『こうすればいい』『こういう不具合があると困る』というように、出席者がそれぞれの立場からアイデアを出すシミュレーションの場にしたい」などと述べた。
第1回の今回は、OSSの現状や車検証の利用状況のほか、車検証電子化の目的や効果などについて国交省が説明した。2回目以降は車検証を利用する事業者などへのヒアリングを行うとともに、電子化の基本コンセプトやセキュリティー対策、性能要件、関連システムの設計要件などについて話し合う。
日刊自動車新聞9月6日掲載
開催日 | 2018年9月5日 |
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カテゴリー | 会議・審議会・委員会 |
主催者 | 国土交通省 |
対象者 | 自動車業界 |