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2026年10月2日

2026年4~9月の国内新車市場、新型車効果でコロナ禍後で最高水準 夏以降の鈍化で下期に不安も

上期(4~9月)の新車市場が、新型コロナウイルスが流行した2020年度以降で最も高い水準まで回復した。26年度上期は前年同期比5.1%増の229万2064台(登録車と軽自動車を含む)。コロナ禍前の19年度同期(262万1470台)には届いていないが、20年度以降で最も多かった23年度上期(222万5928台)を上回った。トヨタ自動車の新車供給の回復や新型車効果がプラスに作用した。ただ、夏以降は伸び率が減少しており、下期も勢いを維持できるかは不透明だ。

■トヨタが市場回復をけん引

26年度上期の販売台数は、前年同期と比べて約11万2000台増えた。このうち、9万台をトヨタが占めた。トヨタの上期実績は同13.5%増の75万9293台で、シェアは前年同期から2.4ポイント増の33.1%に高まっており、上期の市場回復をけん引したと言っていい。

トヨタはここ数年、断続的な供給制約が続き、受注できない車種が多い状況だった。しかし、足元で国内向けの供給正常化が進んでおり、販売を押し上げたとみられる。

■新型車効果が大きく

日産自動車(同6.2%増)やマツダ(同6.2%増)、ホンダ(同3.6%増)も好調だった。マツダは、5月に発売した新型「CX-5」の販売が伸びていることが要因。日産は軽が同15.6%増だったことに加え、登録車も全面改良した「キックス」や「エルグランド」が効き、7月以降プラスに転じた。商品構成をてこ入れし、新型車効果を発揮できた系列は伸びを示した。

市場全体では登録車が同9.6%増の150万4178台と上期として3年ぶりに増加した一方、軽は同2.5%減の78万7886台と2年ぶりに減少した。全体に占める軽の比率は34.4%と、前年同期より2.7ポイント下がり、16年度以来の低い水準となった。スズキとダイハツは新型車が少なく、軽の販売がそれぞれ同3.7%減、同6.0%減と振るわなかったことからも、新型車効果の大きさが分かる。

■夏以降は増加率が縮小

足元の勢いには、陰りも見える。四半期別に見ると、4~6月期は同7.0%増だったが、7~9月期は同3.4%に縮んだ。7月末の「2026年熊本地震」で、自動車メーカーの工場が一時的に操業を停止した影響が一因とみられる。

また、9月も前年同月比1.3%増となり、8月(同2.0%増)よりも縮小した。6カ月連続のプラスを保ったものの、勢いが次第に弱まっている。

上期をけん引したトヨタも、9月は同1.9%増(8月は10.6%増)に減速。あるトヨタ販売店では「受注残の解消が一服し、今後は新規受注の獲得が課題になる」としている。

下期は、三菱自動車が「パジェロ」を発売するなど、話題となる新型車の市場投入が控えている。しかし、ボリュームが見込める量販車の新型車は少ないとみられる。上期の勢いを維持するためには、新型車だけに頼らない需要喚起策が求められそうだ。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月2日掲載