2026年7月30日
〈熊本地震〉臨時休店やAA中止で自動車流通にも影響広がる 余震に備え一部整備の制限も
最大震度7を記録した2026年熊本地震の影響が、自動車流通業界にも広まってきた。ディーラーで営業を取り止める店舗が出ているほか、余震を警戒して整備作業の一部に制限をかけているところもある。また、震度6弱の揺れを観測した熊本県西原村に会場を持つJU熊本(満田和浩理事長)では、7月29日の中古車オークション(AA)の中止を決めた。九州自動車道が寸断されるなど交通網にも支障が出ており、復旧が長引けば補修部品などの調達にも支障がでる懸念もある。
熊本県内のディーラー各社では29日も、対応に追われた。熊本トヨペット(齊藤賢司社長、熊本市南区)では震度7の宇城市にある宇城店と、同6強の八代市にある八代店の臨時休業をホームページで公表。ユナイテッドトヨタ熊本(西治三朗社長、同中央区)でも「店舗の一部に被害が発生した」としているほか、余震による安全確保のためリフトを使用した整備や点検作業を一時停止した。
熊本日産(古荘雅教社長、同西区)では八代市の八代インター支店と八代支店を30日まで休業。29日に営業を休止した宇城支店(熊本県宇土市)は30日に再開するとした。また、地震との因果関係は明らかになっていないが、浜線支店(熊本市南区)の急速充電器が故障しているという。
ヤナセ(森田考則社長、東京都港区)も、メルセデス・ベンツを扱う熊本支店(熊本市南区)を29日に臨時休業する対応を取った。ただ、従業員の安否は確認済みで、建屋や車両にも大きな被害はなかったもようだ。
日本自動車販売協会連合会熊本県支部(西治三朗支部長)では会員ディーラーの情報収集を行っているが、29日午前時点では熊本市内にある各社の本社では目立った被害報告はないとしている。
中古車関連ではイドムが運営する県内の「ガリバー」の一部店舗で、建屋に建屋にひびが入ったり、床が剥がれたりする被害が生じた。29日のAA開催を休止したJU熊本でも、会場の壁面の一部が剥落したとしている。JU熊本では会員各社の被害状況の確認も行っており、断水した会員には県外から水を調達して渡すなどしている。
日本自動車整備振興会連合会(日整連、喜谷辰夫会長)によると、29日時点で熊本県自動車整備振興会(井上雄一朗会長)には「業務に支障をきたす被害はなかった」としている。ガソリンスタンド(給油所)事業者で組織している全国石油商業組合連合会(全石連、森洋会長)も29日昼時点で、「一部に支障が出ているものの、大きい被害は少ないようだ」としている。
物流や交通網の維持も課題になっている。九州道の「益城熊本空港インターチェンジ(IC、熊本県益城町)」~「えびのIC(宮崎県えびの市)」間などが28日から通行止めとなっており、車での移動に支障が出ている。これを受け、車両輸送を手掛けるゼロは29日時点で熊本での集荷や集配を停止。福岡県や宮崎県にAA会場を展開するKCAA(大峰高社長、宮崎県都城市)も南九州会場(同えびの市)を経由する会場間陸送の受け付けを一時停止することを公表した。
26年熊本地震は7月28日午後4時27分ごろ発生。日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)によると、29日午前10時までの熊本県内の出動件数は397件で、平時に比べて4倍ほどになったという。さらなる出動要請に備え、今春発足した災害対応の専門部隊「JAF-FAST(ファースト・アクション・サポート・チーム)」も現地に出動した。
| 対象者 | 一般,自動車業界 |
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日刊自動車新聞 7月30日掲載












