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2026年7月6日

エンジンオイルの供給懸念に一服感 オイル交換再開の動き 消費抑制は継続 値上げにも警戒

 中東情勢緊迫化に伴うエンジンオイルの供給懸念に一服感が広がっている。4月下旬からオイル交換作業を停止していた都内の整備専業者が交換作業を再開するなど、オイル類の仕入れが通常に戻りつつある。ただ、一部の新車ディーラー店舗では、引き続きオイル交換のみの入庫予約の受け付けを止めているなど、オイル消費を抑制する“省エネモード”も続いている。足元では供給不足への懸念は薄まりつつある一方で、オイルの卸価格の値上げに対する警戒感が強まっている。

 
 油脂類の供給に対する先行き不安は続きそうだ(イメージ)

 エンジンオイルの供給不足を巡っては、原料となるベースオイルについて政府が「国全体で必要な量を確保できている」と見解を示しているが、流通過程で一部業者による在庫確保や買い占めによる目詰まりが発生。4月ごろからオイルの調達懸念が広がり始めた。こうした状況を受け、一部の新車ディーラーや整備専業者ではオイル交換入庫の受け付けを停止する状況に追い込まれた。

 6月に入りオイルの供給は回復しているもよう。関東のある整備専業者は「4月から供給が止まっていたある仕入れ先で6月から供給が再開した」と話す。ただ、仕入れ先からの供給量は前年比で半分程度といい、引き続きオイルの調達環境は予断を許さない状況が続いている。

 一方、一部の新車ディーラーではオイル交換のみの入庫受付の停止を継続している。関西のある新車ディーラーではメンテナンスパック入庫の場合でも、オイルの状態を見て交換の必要性が低い場合は交換時期の先送りをユーザーに提案している。また、関東のあるディーラーではオイル交換作業を完全予約制とする。オイルの調達が回復する中でも、先行きの不透明感から必要以上に消費量を増やさない対策を進めている。

 こうした中、各事業者が警戒しているのが仕入れ価格の値上げだ。前出の整備専業者は「仕入れ価格が3割引き上げられた」と話す。仕入れ価格の上昇を踏まえ、すでにオイル交換費用を最大で3割引き上げた新車ディーラーもある。

 エンジンオイル流通の目詰まりは解消しつつあるものの、商用車向けのディーゼルエンジンオイルや排ガス浄化に必要な高品位尿素水の「アドブルー」、無段変速機用オイルやブレーキフルードについては、供給難は続いている。中東情勢は米国とイランの停戦合意後も不透明感が強く、油脂類の供給に対する先行き不安は続きそうだ。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞7月6日掲載