ACEAは声明で、「EUの製造業を守り、クリーン技術で他国への依存度を低減する目標は支持する」としつつ、「『EU27カ国優先』への転換は段階的に行うべきで、例外措置を含めるべきだ。ACEA加盟企業の既存工場を排除することは競争力を弱体化させる」と警鐘を鳴らしている。
具体的には、英国についてはEU離脱後も深くバリューチェーンが統合されていることから、EU加盟国でつくられた製品と「同様の地位を有し、あらゆる政策手段への平等なアクセスが保障されるべき」としている。トルコとモロッコについても「投資が無駄にならないように、ACEA加盟企業の既存の事業活動を認識すべき」として、排除の例外とするよう求めた。
このほか、EU域内生産への財務面での支援や、域内生産の考え方を鋼材など部品単位から、研究開発費用などを含めた完成車全体での比率として捉えること、報告手続きの簡素化、乗用車と商用車を切り離して考えることなどを求めている。
ACEA加盟企業のうち、英国にはトヨタ自動車や日産自動車、ジャガー・ランドローバー、ステランティスなど、トルコにはトヨタなど、モロッコにはステランティスやルノーなどが工場を有している。
とりわけ日産は英サンダーランド工場を電動車の生産拠点と位置付け、政府の支援を受けながら投資を進めてきた。IAAの公表直後には、日産が英国政府に対し「EU域内に含まれない場合、工場閉鎖を余儀なくされると警告した」と現地で報道されていた。
IAAにはドイツ自動車工業会も3月、企業の生産コストを増加させ、競争力を低下させる恐れがあるとして慎重な姿勢を示していた。BMWの傘下ブランド「ミニ」の中国EV工場など、域外に生産拠点を有する独メーカーも少なくないため、受け止めは欧州でも分かれている。
法案は今後、欧州議会などで議論される。












