2026年6月30日
乗用車メーカー8社の2026年5月実績、世界生産は3カ月連続マイナス 中国や中東などが低迷 各社注力する国内販売は堅調
国内乗用車メーカー8社が6月29日に発表した5月の世界生産台数の合計は、前年同月比3.7%減の190万3550台となり3カ月ぶりに減少した。海外生産はスズキを除く7社が前年実績を下回り、トヨタ自動車や日産自動車などが主に中国で大きく生産台数を減らした。ホルムズ海峡の実質的な封鎖による中東での販売減少も影響した。一方、国内生産は新型車投入効果などで5社がプラスとなり、同0.9%減と前年実績並みとなった。地政学リスクが高まる中で各社は“国内回帰”の方針を打ち出すが、市場も徐々に活性化し始めているようだ。
世界生産で大幅に伸ばしたがスズキだ。主要市場のインドが物品・サービス税(GST)引き下げに伴う需要増で、5月として過去最高を記録した。マツダは米国生産車「CX-50」が好調で4カ月連続でプラスを維持した。
一方、世界最大市場の中国では、トヨタ(同23.0%減)や日産(同25.0%減)、ホンダ(同33.5%減)が2桁減となり、世界生産全体を押し下げた。中国生産の落ち込みは日本メーカーの電気自動車(EV)販売の苦戦もあるものの、前年同月に比べて稼働日が減少したことも影響したようだ。
国内生産では、トヨタが「RAV4」、日産が「リーフ」、マツダが「CX-5」と新型車が好調に推移した。スバルは、改修工事を完了した群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)で電気自動車(EV)と内燃機関車の混流生産が始まっていないために同28.6%減と大きく減少した。
世界販売は、同2.6%減の196万6434台となり4カ月連続で減少した。インド販売が好調なスズキが同23.2%増と大きく伸ばしたが、中国に進出するトヨタや日産、ホンダが低迷した。中東販売は、トヨタが同38.6%減となるなど情勢悪化の影響が続いている。
国内販売は2カ月連続のプラス。唯一2桁増となったトヨタは、RAV4などの新型車に加えて、一部改良した主力ミニバン「ノア/ヴォクシー」の受注制限の撤廃など供給制約の改善により台数を伸ばした。5月に公表した新たなロードマップで日本市場を「重点地域」と位置付けるホンダは、新型EV「スーパーワン」などが好調で2カ月連続のプラスとなった。
日刊自動車新聞6月30日掲載












