赤澤亮正経済産業相は5月15日、地方発のAI(人工知能)トランスフォーメーション(AX)実現に向け、4県の知事有志と意見交換した。各知事は、AIを活用した自動運転バスやオンデマンドバスなど、地域交通の取り組みについても説明し、国に基本指針の提示や先進事例の横展開、柔軟かつ迅速な支援などを求めた。
阿部守一長野県知事(全国知事会会長)、達増拓也岩手県知事(同農林商工常任委員長)、平井伸治鳥取県知事(同人口戦略対策本部長)、村岡嗣政山口県知事(同デジタル社会推進本部長)が参加し、県の取り組みや国への要望を伝えた。
地方発のAX成長戦略に係る知事有志との意見交換会
経産省は、AI・ロボットの活用により就業構造の転換が進むと予測する。2040年の就業構造推計によると、東京圏を中心に事務職440万人の余剰が生じる可能性がある一方、多くの地域でこれらの技術を活用する専門職や理系人材が不足するとみる。
人手不足に悩む地方の中堅・中小企業だが、ホワイトカラーが少なく、トップダウンで物事を進められる強みもあることから、AXにより生産性を大きく高められる可能性も持つ。そこで、人材育成や産業クラスターの形成、補助金政策などを通じ、国と地方が一体となってAXを推進する。
赤澤経産相は「自然言語で指示を出し、成果を出せるAIで地方の中堅・中小企業はリープフロッグ(一気に飛躍)できる。地域、企業の取り組みを後押しする政策を展開していく」と述べた。
終了後、知事有志は報道陣の質問に応じた。AIと自家用車を活用した共助交通「のりりん」を紹介した鳥取県の平井知事は「AIの活用に手応えを感じている。従来の壁を打ち破る新しい発想を入れていきたい」と語った。
自動運転バスのレベル4(特定条件下での完全自動運転)実装を目指す山口県の村岡知事は「路線ごとの(実証の)ハードルが高く、同じような技術を使って別の路線でやろうとすると、いちからやらないといけない」との課題も指摘。国の柔軟かつ迅速な後押しを求めた。












