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2026年5月19日

国交省、米国車対応スキャンツールに最大50万円の補助金 日米交渉受け アフターサービス環境を整備

国土交通省は、米国車など輸入車に対応したスキャンツール(外部故障診断機)の購入補助事業を近く始める。日米関税協議を踏まえた措置で、2025年度補正予算で手当てした輸入車安全対策事業費の一部を活用する。補助上限額は現行制度の3倍強となる50万円と大幅に増額する。国交省は、生産性向上や賃上げを目指す政府全体の取り組みの一環としてスキャンツールの普及に力を入れており、補助事業を通じて米国車のアフターサービス環境を整えるとともに、政府目標の達成につなげる考えだ。

米国車をはじめとする輸入車に対応するスキャンツールを補助する(イメージ)

日米両政府は昨年、関税協議において、米国車の輸入時に必要な認証手続きを簡素化することで合意した。これを受け国交省は、今年2月に道路運送車両法を改正し、米国が認証した車両は、日本で追加試験を行わず公道を走れるようにする認定制度を新設した。今回のスキャンツール補助金は、こうした米国車を含む輸入車のアフターサービス体制を強化し、車社会の安全を保つ狙いがある。

 

米国車など輸入車の故障診断に対応したスキャンツールを補助対象とする。輸入車に特化した機器でなくても補助する。補助率は2分の1で、1事業場当たりの補助上限額は50万円とする。輸入車安全対策事業費(総額で約38億円)のうち、1億円を同制度に充てる。現行の補助制度は、補助率3分の1、1事業場あたり15万円を上限に補助金を支給している。

 

26年度当初予算分でも、最大補助額30万円のスキャンツール補助金の実施を見込んでいる。まず、輸入車向けを対象とした25年度補正分の募集を終えてから、当初予算ベースの補助を始める考えだ。

 

国交省は、政府による取り組みの一環として、29年度までに自動車整備業の労働生産性を24年度比で25%高める目標を持つ。達成にはスキャンツールによる故障探求の効率化が有効として、29年度までに導入率を100%とするKPI(成果指標)もつくった。

日刊自動車新聞5月19日掲載