2026年5月15日
中古車の有力事業者、OBD診断の新団体を発足 2026年内にも 鑑定書発行で顧客に安心感提供
中古車の有力事業者は、2026年内にもOBD(車載式故障診断装置)を用いた車両の状態診断の普及を目指す新団体を立ち上げる。目視や従来の検査機器では分からない先進運転支援システム(ADAS)などをチェックし、診断済みの車両には「鑑定書」を発行する予定。顧客が安心して中古車を購入できる環境を整えるとともに、積極的な情報開示で業界の健全化にもつなげる狙いだ。
新団体の名称は、「日本自動車流通OBD診断推進協会」(JAODA)とする方向で調整している。カーセブンデジフィールド(井上貴之社長、東京都品川区)やOBD診断を行うスキャンツール(外部故障診断機)を手掛けるTCJ(堀口哲矢代表、東京都渋谷区)、中古車サイトのプロトコーポレーション(白木享社長、名古屋市中区)が中心となり、団体発足の準備を進めている。中古車小売りのイドムやネクステージも加盟する見通し。整備システムの関連事業者なども参画するとみられる。
今後、定款や役員、会費などのほか、代表者を詰める。これらの詳細を数カ月以内にまとめ、12月までにJAODAの設立を目指す。
顧客への情報開示の核となる鑑定書の細かな仕様についても、定めていく。現時点では、加盟する中古車販売店がJAODA指定のスキャンツールを用いて診断する形を想定。そこで得たデータを基に、有償で鑑定書を作成して提供する。記載内容はADASに問題がなかったことや、異常を示すエラーコードを検出しても適切な状態に修正したことなどを示す。
国はADAS搭載車の普及によって、整備も高度化が求められていることを踏まえ、24年10月に車検時のOBD検査を義務化した。対象車両はまだ一部に限られているが、これを機に整備業界ではOBDを用いた点検作業が広まった。
しかし、車検を行わない中古車店では、OBDを用いた作業はほぼ実施されていない。そもそも、販売時にOBDの情報を開示する義務がないことから、仮に診断したデータがあっても顧客に開示したがらない小売店もいるという。こうした実態を受け、一部の有力事業者では消費者保護のために、中古車業界でもOBD診断を取り入れる必要があると判断した。
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞5月15日掲載












