2026年4月22日
製造業管理職、「決定・判断難しくなった」8割 中東や関税などで キャディ調査
製造業のサプライチェーン(供給網)が不安定さを増す中、製造業管理職の約6割が、米関税政策に伴う業務負担増を感じ、8割以上が米関税や中東問題で「意思決定・判断が難しくなった」とみていることがわかった。キャディ(加藤勇志郎代表取締役、東京都台東区)の調査で判明した。対応体制が「整っていない」企業も約5割にのぼった。調達業務に直接・間接的に関わる製造業の管理職に、業務負担の変化や意思決定の実態などを3月にアンケートし、395人の回答を分析した。

米関税問題では、調達関連業務の負担について、「非常に増えた(6.3%)」「かなり増えた(15.2%)」「増えた(17.5%)」「やや増えた(20.5%)」で、計約6割が負担増を実感している。最も負担の増えた業務は「予算・計画の見直し・再策定(17.7%)」で、次いで「関係部門との社内調整(10.1%)」「調達部門との調整(8.6%)」「コスト上昇分の価格転嫁・顧客交渉(8.6%)」が続く。
また、この1年で「意思決定・判断を難しくしている要因」の有無や内容を聞くと、「難しくなっていない」は15.9%だけ。ほかの約8割の人は、何らかの要因を挙げて意思決定・判断が難しくなったと判断している。
要因(複数回答)は、「前提条件(関税率・為替など)が頻繁に変わる(28.9%)」「意思決定に必要なデータがすぐに把握できない(23.3%)」などが多かった。
■対応体制必要
複数の調達リスクが同時発生した際、迅速に対応できる体制が「整っていない(10.6%)」「どちらかといえば整っていない(38.5%)」と計約5割が不安を抱える。
対策では、「サプライヤーの分散・複数社購買(34.7%)」「価格転嫁(29.4%)」「調達先のリスク可視化・情報収集の強化(28.6%)」が続く。
一方、「調達データの整備・システム化(10.6%)」「社内の調達体制・人員の強化(9.6%)」など、即効策が優先されている。
対策を進める企業のうち、「担当者の経験・勘・人的ネットワークが中心(39.5%)」が最多で、属人化が目立つ。「AIも含めた高度分析を活用(11.5%)」は少ない。ただ、米関税問題や中東情勢を契機に、AIやデータ分析への期待が「大きく高まった(10.4%)」「やや高まった(39.2%)」と、約5割が期待を持っている。
担当した笹口直哉マネージャーは「データに基づく迅速な判断体制構築こそ、複雑化する情勢への対応力を強化し、リスクをチャンスへ変える一手」と指摘する。
| 対象者 | 自動車業界 |
|---|
日刊自動車新聞4月22日掲載











