2026年3月19日
経産省、「半導体・デジタル産業戦略」改訂へ 急速に進むフィジカルAI市場を視野に
経済産業省は、今夏をめどに「半導体・デジタル産業戦略」を改訂する。工場などの現場データを人工知能(AI)の学習・利用に適した形に最適化する「AIレディ化」や、AIと半導体をつなぐ設計力の強化といった施策を盛り込む考え。AIとロボットを組み合わせた「フィジカルAI」の市場が2030年以降に急速に立ち上がることを見据え、23年に改訂した戦略を見直し、変革のスピードに対応する。
3月18日に「第15回半導体・デジタル産業戦略検討会議」を開き、改訂の骨子案を示した。重点課題・施策として挙げたのは次の7つ。
(1)AI・デジタルサービスの実装拡大
(2)現場データのAIレディ化とデータ基盤の整備
(3)クラウド・エッジ計算基盤と通信・電源基盤の高度化
(4)半導体設計・開発・供給基盤の強化
(5)フィジカル・インテリジェント・システムの重点分野への実装
(6)サイバーセキュリティ基盤の強化
(7)デジタル人材基盤の再構築
(2)では、すでに生成AIの基盤モデル開発を支援している。今後は金型をはじめとする現場の暗黙知をAIで活用するためのデータ変換の手法を確立するなどし、多くの産業分野で横断的に利用できるプラットフォームを育てる。
(4)ではデータセンター向けのロジック半導体やメモリーに加え、自動車などで用いるマイコンやパワー半導体、センサーを含めて設計・供給力を強化する。
(5)では多用途ロボットや自動運転車などのAIロボティクスを戦略領域と位置付け、共通するデータや半導体、人材育成などを強化する。
政府が策定を進める官民投資ロードマップ(工程表)では、40年に国産半導体で40兆円の売り上げを目指すといった素案が示されており、こうした目標も戦略に盛り込む。
経産省の越智俊之大臣政務官は「AI・半導体を別々の政策課題として扱うのではなく、AI・半導体エコシステムの構築に向けた国家戦略として再構成する必要がある」と述べた。
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞3月19日掲載












