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2026年3月18日

国交省、車両の通信不具合によるOBD検査の暫定措置 運用ルール見直しへ

国土交通省は、OBD(車載式故障診断装置)検査における車両側の不具合による暫定措置の運用ルールを見直す。トラブルでスキャンツール(外部故障診断機)による本来の方法が取れない車種に限り、警告灯の消灯の目視確認による適合判断を認めているが、これを通常の検査方式に戻す期間を示す。また、自動車メーカーが整備事業者に、車両側の不具合を周知する方法も定める。OBD検査の対象は今後拡大する見通しで、実態に即したルールの策定で整備現場の混乱を防ぐ。

国交省は、一部メーカーの特定車種にて、車両の通信機能の不具合でOBD検査が完了しない事象が発生したことを受けて、暫定措置を適用した。現在はメーカー1社の1モデルのみとみられ、当該車種は市場措置を行っている。車検時は、保安基準を満たしていれば、警告灯の確認で適合を判断する。

ただ、スキャンツールと車両で通信し、特定DTC(保安基準不適合に該当する故障コード)を確認する本来の方法と比べ、検査効率が低下する課題があった。このため、暫定措置から本来の形に戻す時期の基準を示す。

暫定措置の期間だけではなく、自動車メーカーなどから整備事業者に対する周知方法への規定も定める。情報を広く共有することで、それぞれの整備事業者が適切な対応を取れるようにする。国交省ではまず、現在不具合が発生している車種の対応を急ぎ、この市場措置にめどがつき次第、ルールを決める。

OBD検査は、2024年10月に本格スタート。26年1月末までの累計台数は70万4082台で、このうち不適合が1度以上発生した車種は2万3799台だった。その多くは「自動車検査員」が誤った手順で作業をするなどの人的なミスとみられ、現場で対応できない事象は多くない。今のうちから、さまざまなトラブルに備えた手を打っておくことで、OBD検査の安定した運用につなげる考えだ。

本来の検査方法で車両情報が取得できない事例が発生している(イメージ)

対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞 3月18日掲載