2026年2月26日
日産の新型リーフ、4カ月で6000台受注 エントリーモデルも追加 HVユーザー獲得なるか
日産自動車は、電気自動車(EV)の新型「リーフ」の受注台数が4カ月累計で6000台を超えたと明らかにした。昨年10月中旬から受注を開始した電池容量78キロワット時の「B7」のほか、今年1月からは容量55キロワット時の「B5」もラインアップに追加した。ただ、受注開始初期にはトヨタ自動車が大幅改良したEV「bZ4X」に先行を許した。日産はさらなる拡販に向け、自社ユーザーに加えて、他社のハイブリッド車(HV)やガソリン車ユーザーの獲得に向けた施策も展開していく。
受注した6000台のうち、約5000台が先行投入したB7だった。日産は販売計画を明らかにしていないものの、「期待並みには受注できている」(日本マーケティング本部の寺西章チーフマーケティングマネージャー)という。約8割が日産ユーザーで、そのうち8割がリーフオーナーによる新型への乗り換えという。
新型リーフでは、HVからの乗り換え需要の獲得も目指しており、充電や航続距離に加えて、静粛性やハンドリング性能にもこだわって開発した。数十台ではあるものの、他社HVユーザーの受注も獲得しており、寺西チーフマーケティングマネージャーは「われわれの働きかけに応えてくれる客層が少しずつ見えてきた」と話す。
とはいえ、EVへの乗り換えの壁は高い。充電の煩わしさや公共充電スポット数が少ないといったイメージが先行し、ユーザー層は偏りがちだ。新型リーフも従来同様に50歳代男性の受注が多いという。若いファミリーなど「アーリーアダプター」層以外のユーザーにどう訴求するかは、どの自動車メーカーも直面する大きな課題だ。
さらに新型リーフは、国内EV市場での出遅れ感も否めない。トヨタも昨年10月にbZ4Xの改良型を投入。昨年10月~今年1月の4カ月で1万4000台以上を販売し、国内EV販売台数でトップだった。
これを受けて日産では、商品価値を理解してもらうための販売施策を強化している。例えば、購入時のハードルの一つと指摘される下取り額や中古車価格の低さに対して、日産は5年後の保証残価率をB7で36%、B5で31%と、先代から倍近い金額に引き上げた。「リスクを取っているとも言えるが、EVの社会的地位向上へ相場感を変えていかないといけない」(寺西チーフマーケティングマネージャー)との意思を込めた価格設定とした。
販売現場では試乗機会を増やしていく。日産は苦戦する国内販売対策として、ユーザーに対する商品との接点づくりを強化している。販売店では1社1名以上、全国100人以上の体制とする「EVスーパーバイザー」を中心に、充電器の設置や使い勝手の相談などに対応して、乗り換えを促していく。
米グーグルの地図情報と連動し、適切な充電場所を自動計算する機能など、EV敬遠の対策を多数盛り込んだ新型リーフ。価格を抑えたB5をフックにEV市場を広げることができるか。ユーザーにとって魅力ある販売施策が一層重要となりそうだ。
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞2月26日掲載












