東京大学などは、1月14日から柏の葉キャンパス(千葉県)と近隣の駅を結ぶシャトルバスサービスの路線の一部を、自動運転レベル4(条件付き完全自動運転)で営業運行を開始する。13日に同キャンパス内で、企業や行政機関などの関係者が出席して出発式を実施した。
首都圏の一般公道を定期バスがレベル4で運行するのは初めて。自動運行の制御に信号情報を活用する協調型システムも使用する。安全性を確認しながら段階的にレベル4で運行する範囲を拡大し、2年後を目処にレベル4による全ルートの運行を目指す。
東大のほか、名古屋大学、産業技術総合研究所、三菱総合研究所、日本自動車研究所、先進モビリティ(瀬川雅也社長、茨城県つくば市)が連携して運行する。
TX・柏の葉キャンパス駅と東大前バス停を結ぶ片道約2.6kmのシャトルバスサービス。平日の1日4往復について、バス停1区間分の約700メートルをレベル4で運行する。レベル4以外の区間は自動運転レベル2+(ハンズフリーによる高度な先進運転支援システム)で運行する。
自動運転バスは、いすゞの中型バスをベースに、先進モビリティが開発した自動運転システムを搭載する。カメラ10台、LiDAR(ライダー、レーザースキャナー)5基を装備しており、車両周辺360度を常時検知しながら走行する。インフラ協調型の自動運転システムとして、ルート上にある信号機の一部から灯色と信号が変わるまでの時間の情報を、ITS専用に割り当てられた帯域と携帯電話の回線で無線通信する。
レベル4運転区間にある信号機の情報は自動運転の制御にも活用し、スムーズで安全性の高い自動運転を目指す。ルート上には交差点で歩行者や対向車の存在を検知するインフラも整備しているが、これらのインフラのセンサーの精度などが確認できていないため、今回のレベル4には使用しないという。
今回の中型バスのレベル4での運行事業は、経済産業省と国土交通省の2021年度から25年度までの補助事業「自動運転レベル4など先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」の一環で実施する。25年度までに一般車や人が混在する柏の葉地域で協調型レベル4自動運転の実現を目指している。昨年12月までに関係当局からレベル4で運行するための認可を取得した。
柏の葉地区では公共交通機関でのドライバー不足に対応するため、19年11月から同駅と東大前バス停間を運行するシャトルサービスに、自動運転バスを使ってきた。平日毎日3~4往復をレベル2で営業運行し、データを集めてきた。今後、安全性や社会的な受容性を確認しながらレベル4で運行する範囲を拡大する。最終的に全ルートをレベル4で運行することを目指す。
ドライバーが無人での運行は現在のところ、検討していないが、人工知能(AI)が自動運転を制御するシステムについては「ハードルはかなり高いものの、今後の検討課題になってくる」(東大生産技術研究所ハーモニック・モビリティ研究センター長の中野公彦氏)としている。















