2025年8月19日
JAF、2024年度EVに関するRS実績 電欠は3位で7.6%増 充電サービスカー配備推進
日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)は、2024年度の電気自動車(EV)に関するロードサービス(RS)実績をまとめた。出動件数は前年度比9.2%増の9419件で、このうち「EVの駆動用電池切れ(電欠)」の救援要請は同7.6%増の1049件だった。ここ数年はEVの販売増により電欠トラブルも増えていることから、JAFは全国で「EV充電対応サービスカー」の配備を進めるなど、EVロードサービスの体制強化に力を入れている。
JAFのEV充電対応サービスカー
出動理由のトップは「タイヤのパンク、バースト、エア不足」で、同18.2%増の2945件と全体の約3割を占めた。次いで、「過放電バッテリー」が同8.4%増の1918件だった。電欠は3番目で、全体の約11%を占めた。
24年度における四輪車のロードサービス実績は約220万件以上で、このうちEVに関わる出動件数は全国で1万件弱と、割合としては低い。しかし、年を追うごとに増加傾向にある。
電欠トラブルの発生は、走行中以外の場合もある。JAFによると、例えば、夜間に充電スポットまで到着したものの、充電設備が故障していたため、その場で電欠してしまったという事例もあるという。
JAFのEV充電対応サービスカーは、電欠したEVに現場で急速充電をすることができる専用の装置を搭載している。充電時間は約20分。約20㌔㍍の走行ができる充電量を想定しており、最寄りの充電スポットまでの移動を可能にすることが主な目的だ。
EV充電対応サービスカーの配備以外にも、既存のロードサービスの車両に、EV対応の給電装備の搭載も進めている。
加えて、ロードサービス依頼者の要望によっては、電欠現場での充電以外にも、レッカー車で最寄りの充電スポットまで運搬することも行っているという。
日刊自動車新聞8月19日掲載