2025年7月10日
2025年1~6月の国内電動車販売、2.5%増 3年連続プラス HVとPHVが堅調
2025年上期(1~6月)の国内電動車販売(乗用車)は109万8231台(前年同期比2.5%増)となり、上期として3年連続で増加した。ただ、市場全体の伸びには届かず、電動車比率は前年同期から4.3ポイント下がって55.2%となった。電気自動車(EV)は2年連続のマイナスだが、国産勢のラインアップも整いつつあり、価格が注目点になりそうだ。
ハイブリッド車(HV)販売は104万8116台(同2.7%増)だった。トヨタ自動車やスバルが2桁増だったほか、認証不正で昨年は出荷を見合わせていたダイハツ工業が反動増で大幅に台数を伸ばした。輸入車でもHVが増えて同31.6%増となった。
HVでは特にトヨタが販売攻勢を強めており、登録車におけるHV比率は7割を超える。主力車種「カローラ」シリーズは5月にガソリン車を廃止した。HV比率はさらに高まりそうだ。
プラグインハイブリッド車(PHV)は2万2578台(同4.6%増)となり、三菱自動車と輸入車が2桁増となった。三菱は「アウトランダーPHEV」を昨秋に大幅改良し、手堅く販売を伸ばしている。
EVは2万7321台(同6.7%減)となり、シェアも1.4%と前年同期から0.3㌽下がった。日産自動車が同25.7%減、トヨタも同69.6%減だったが、輸入車は同32.4%増と好調さを保つ。輸入車の国内シェアは1割程度だが、EV販売では半数以上を占める。テスラや比亜迪(BYD)がけん引役だ。
国産EVの販売が振るわない背景には車種の少なさがある。日産「アリア」や「サクラ」も新型車効果が一巡し、トヨタ「bZ4X」は一部改良前の端境期にある。ただ、下期以降は国産の新型EVが増える見通しだ。
6月の電動車販売は17万7390台(前年同月比6.3%増)と3カ月連続のプラスとなった。PHVはトヨタが、EVは輸入車がそれぞれ販売を伸ばした。
EVではテスラやBYDがけん引役
対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞7月10日掲載