2025年6月30日
中小企業省力化投資補助金、新たに「塗装ブース」対象に JARWAが登録申請を主導
中小企業基盤整備機構は、「中小企業省力化投資補助金」(カタログ注文型)のカテゴリ登録対象機器として、「自動車向け塗装ブース」を新たに承認した。日本自動車車体補修協会(JARWA、吉野一代表理事)が省力化効果を証明するなど登録申請を主導し、車体整備業界が抱える車体整備士の高齢化と人手不足の課題解決につなげていきたい考えだ。今後、各機器メーカーによる製品登録を順次始める。
塗装ブースを導入することで、塗装の品質向上による後処理作業の削減や、乾燥時間の短縮、塗装回数の削減、総作業時間の大幅短縮などの省力化効果につながる。
補助対象者は、人手不足の状態にある中小企業などとする。補助上限額は従業員数5人以下が200万円、同6~20人が500万円、同21人以上が1千万円で、補助率は2分の1以下となる。ただし、補助事業者が規定する賃上げ要件を達成した場合は、上限額はそれぞれ引き上げられる。
JARWAは、同機構から「審査担当工業会」の認定を受け、対象製品の技術仕様審査と証明書の発行を行っている。それらを経て、同機構でカタログ掲載が承認される。塗装ブースが掲載された後、整備事業者らは製品を選んで補助金を活用した導入申請ができる流れとなる。
JARWAが審査などを行う対象製品は、これまでの「自動車向けスポット溶接機」と「パルスアーク溶接機」と合わせて計3つに拡大した。今後も引き続き、補助金制度におけるカテゴリ登録対象機器の拡充を進め、国の支援制度を通じた整備業界の設備投資と生産性向上を後押しする。
政府は「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5カ年計画」を策定し、人手不足が深刻で生産性向上の必要性が高い業種にきめ細かく支援を進めることを決めた。その中で重点支援12業種の一つとして自動車整備業を指定した。国土交通省は5月に「省力化投資プラン自動車整備業(案)」を策定して発表済みだ。
対象者 | 自動車業界 |
---|