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2025年6月19日

国交省、73種類の地方版「図柄入りナンバー」 2029年度にも居住地問わず選択可能に

 国土交通省は、地方版「図柄入りナンバープレート」を交付該当地域以外に住むユーザーも取得できるようにする。早ければ2029年度にも導入したい考え。地方版は現在73種類あり、地域のPRなどを目的に発行されている。交付時には自治体に寄付金が入る仕組みだ。図柄入りナンバーの魅力を高め、寄付金の増額や地域振興などにつなげていく。

 図柄入りナンバープレートは17年に導入された。全国版と地域版の2種類ある。地域版は「走る広告塔」の役割を担っており、地域の特徴や名産品などをデザインに反映させている。一方の全国版は現在、大阪・関西万博にあわせて発行されたデザインを含む2種類がある。

 地方版は、該当地域内に登録・届け出されている自動車に限って交付している。17日に開いた関係検討会では、地方版ナンバープレートの交付要件を緩和し、自動車の使用者が希望するデザインを、居住地を問わず選択できるようにする案が示された。「品川」「なにわ」など、ナンバー上部にある地名(運輸支局の所在地やご当地名)は変わらない。

 これに合わせ、地方版のナンバープレートをカラー版に統一する。現在はカラー版とモノクロ版を選べるが、ナンバーを製作する業者の負担や、原料のアルミ価格が高騰していることなどを踏まえた。全国版に関しては、モノクロ基調のデザインも残す方針だ。

 ナンバープレートの交付手数料(乗用車用などの中板)は約2千円なのに対し、図柄入りのモノクロ版は約1万円。カラー版はさらに1千円以上の寄付金が要る。カラー版に統一することで寄付金の増額にもつながる。寄付金は、地域ごとの「日本デザインナンバー財団」が管理し、交付地域の交通改善や観光振興などに関する取り組みに充てられている。

 検討会では、今月中にも詳細を盛り込んだ中間取りまとめを示す方針だ。


地方版図柄入りナンバーは73種類ある

 

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月19日掲載