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2025年6月17日

2025年5月の国内電動車販売、2カ月連続のプラス 登録車のPHVとEVが伸長

 5月の国内電動車販売(乗用車)は、前年同月比0.6%増の14万7833台とわずかながら2カ月連続のプラスとなった。登録車はトヨタ自動車がプラグインハイブリッド車(PHV)、輸入車が電気自動車(EV)販売をそれぞれ伸ばした。一方、軽自動車は日産自動車のEV「サクラ」の販売が振るわずマイナスとなった。PHV、EVは車種が少なく、個々の売れ行きに市場が左右されやすい構造が続く。電動車販売の9割以上を占めるハイブリッド車(HV)は、同0.2%増の14万872台と2カ月連続のプラスだった。

 日本自動車販売協会連合会(加藤敏彦会長)と全国軽自動車協会連合会(赤間俊一会長)の発表をもとにパワートレイン別の電動車販売をまとめた。5月の国内新車市場はダイハツ工業の認証不正問題で減少した反動で増えたが、主力の軽に電動車が含まれないダイハツの販売が増加したことで電動車比率は逆に1.4ポイント下がり54.9%となった。

 登録車はPHVが同25.2%増の3137台、EVが同36.7%増の2848台となり電動車販売を押し上げた。PHVはトヨタ自動車が「クラウンエステート」を投入するなどラインアップを拡充し、販売を伸ばした。EVは国内勢が振るわなかったものの、輸入車は比亜迪(BYD)などが伸び、同61.8%増の2400台とEV販売の84.3%を占めた。

 一方、軽のEVは同44.9%減の943台と前年割れが続く。けん引役であるサクラは同43.4%減の858台で、14カ月連続の前年割れだ。2022年に登場したサクラはピーク時には月間4千台を売ったが、足元では3桁台まで販売が落ち込んでいる。軽EVはホンダやBYDが新商品を投入する計画で、今後の市場拡大に期待がかかる。

日刊自動車新聞6月17日掲載