乗用車メーカー８社が２９日に発表した４月の世界生産台数の合計は、前年同月比０．７％増の１９３万６９７２台となり、３カ月連続で前年実績を超えた。昨年はダイハツ工業が認証不正で国内工場を止めていた反動もあり、国内生産は同４．２％増と４カ月連続のプラスとなった。ただ、中央発條の工場での爆発事故によりスズキやダイハツが一部工場の稼働を停止するなどの影響を受けた。海外は中国のほか、市況の低迷が続くタイなどで台数が減少した。

世界販売台数は同３．８％増の１９６万１３４０台となり、２カ月連続でプラスだった。国内外ともに前年実績を上回り、国内販売は４カ月連続、海外販売は２カ月連続のプラス。海外では中国や欧州で低調だったが、ハイブリッド車が好調な北米などで台数が増えた。

　ただ、米トランプ政権が４月に発動した完成車や自動車部品に対する追加関税の影響が今後表面化するとみられており、各社は状況を注視して柔軟に対応していく考えだ。

日刊自動車新聞5月30日掲載