2025年5月22日
トヨタ、新型「RAV4」公開 初の本格SDV HVとPHVを用意
トヨタ自動車は21日、6代目となる新型「RAV4」を世界初公開した。トヨタ車として本格的なソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)となる。日本向けはガソリン車を廃止し、ハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の2本立てで2025年度内に発売する。
RAV4は、世界で販売するトヨタの代表的な旗艦車種だ。新型は、ウーブン・バイ・トヨタが手掛けるソフト開発プラットフォームと車載OS(基本ソフト)「アリーン」を初採用した。新型マルチメディアの音声対話サービスとセンターディスプレー、予防安全技術「トヨタセーフティセンス(TSS)」の開発においてアリーンの構成技術を用いた。サイモン・ハンフリーズ執行役員は、都内で開いたワールドプレミアイベントで「新型RAV4はアリーン実現の第一歩であり、クルマがお客さまと一緒に成長していく、その道を切り開いていく」と語った。
PHVモデルはフロントアクスルにシリコンカーバイド(SiC)半導体を採用するなど小型・高効率化を実現する新システムを搭載した。電池も大容量化し、EV走行距離は従来の95㌔㍍から150㌔㍍へ、総航続距離は1350㌔㍍以上(いずれも開発目標値)に延ばした。
内外装も刷新した。フロントフェイスはシュモクザメをモチーフにした「ハンマーヘッド」を採用。デザイン志向の異なる3つエクステリアを用意した。「GRスポーツ」はRAV4初設定となる。
機能面では、音声認識の応答速度や理解の精度を高めた新世代のマルチメディアをトヨタとして初採用。最新のTSSも搭載した。
新型車はアリーンを搭載したことで、継続的なソフトウエアアップデートを通じて運転支援機能の向上や車内アプリケーションのカスタマイズなどが可能になる。価格やグレード展開など詳細は追って公表する。
サイモン・ハンフリーズ執行役員(左)と隈部肇ウーブン・バイ・トヨタ代表取締役
対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞5月22日掲載