2024年7月09日
日立建機 鉱山でフル電動ダンプトラック走行実験
日立建機は、カナダの鉱山会社ファースト・クォンタムのカンサンシ銅・金鉱山(ザンビア)で超大型フル電動リジッドダンプトラック(フル電動ダンプトラック)の実証実験を開始したと発表した。日立建機によると建設機械メーカーが顧客の鉱山で150㌧以上のフル電動ダンプトラックの実証実験を行うのは世界初という。
フル電動ダンプトラックは電機メーカー大手のスイスのABBと共同開発した。日立建機が導入実績を持つトロリー受電式のリジッドダンプトラックをベースに、ABBが開発したバッテリーシステムを採用。架線から直接給電するため、充電による停車を不要とし、連続稼働を可能とした。バッテリー搭載量の抑制にもつながり、積載量を増やすこともできた。
実験は、カンサンシ銅・金鉱山の高低差のある露天掘り鉱山で行われている。鉱山に整備された架線設備や運搬ルートを利用して、フル電動ダンプトラックの「走る」「曲がる」「止まる」といった基本性能や、バッテリー充電サイクルなどを検証。フル電動ダンプトラックの実用化に向けた取り組みにより、鉱山機械のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を実現していく。
日立建機の福西栄治執行役常務は「フル電動ダンプトラックは、当社グループだけではなく、鉱業界全体の未来を象徴するものだ」と述べた。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞7月4日掲載