日本特殊陶業は、水素社会や炭素循環型社会の実現に向けた「水素の森」プロジェクトを始めると発表した。投資会社のグローバル・ブレインとコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンドを設立するとともに、敷地総面積5千平方㍍の実証フィールドを小牧工場(愛知県小牧市)に設け、スタートアップを支援する。実証フィールドは11月に竣工予定だ。

同社は固体酸化物形水電解用セル(SOEC)や固体酸化物形燃料電池(SOFC)などのデバイス開発やCCU(二酸化炭素の回収・利用)などの取り組みを進めている。今後は同プロジェクトを起点としたオープンイノベーションにより、水素・炭素循環関連産業の早期開発や実装につなげる。

CVCファンドの運用期間は10年で、運用総額は40億円。実証フィールドの建屋の投資額は約5億円で、設備内容は今後、スタートアップの要望に応じて決めていく。