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2024年5月22日

1960年代の車と暮らし、カタログ・パネル紹介 奈良・大和郡山市で展示会

自動車カタログコレクターで組織する「AUTOMOBILE CATALOG COLLECTOR ‘S CLUB JAPAN くるまスキなかまたち」(ACCジャパン、清水達也会長)は3~5日、大和郡山市の奈良県立民俗博物館と共催で、「1960年代の車と暮らし」と題した展示会を開催した。高度経済成長期に入り、庶民が憧れの自動車を所有する「マイカー時代」を彩った名車の数々を、約100点のカタログやパネルで紹介したほか、新聞や雑誌の広告など関連資料も展示した。今回の展示会には奈良トヨタも協力し、同社がレストアを施した初代カローラ(KE10型)の実物も展示した。

ACCジャパンは昨年も民俗博物館と共催で展示会を開催しており、回収したアンケートでは実車展示の要望が多数寄せられた。今回はレストア事業に力を入れる奈良トヨタの協力で、マイカー時代を象徴する初代カローラの展示が実現した。

カタログ展示では、コレクターの間で現物を見ることはほぼ不可能とされている、プリンス自動車(当時)の「スカイラインスポーツ」のカタログのほか、貴重なカタログが多数展示された。終戦から現代に至る時代背景や日本の自動車メーカー変遷史を年表で紹介するなど、当時の人々の暮らしに自動車がどのようにかかわってきたかを伝え、来場者は当時を懐かしみながら展示物に視線を注いだ。

清水会長は、車と出合い気に入った車を購入するために活用するカタログを、「お見合い写真みたいなもの」と例える。高度経済成長期のカタログの多くには車を使った楽しみ方などが織り込まれるなど、時代を映す資料としても楽しむことができる。

昨今はカタログの電子化が進み、紙での配布はなくなる傾向だが、清水会長は「大きさや紙質に加え、開いてワイドに見せる四つ折りページやケースに入ったカード式など、楽しく見せるさまざまなアイデアが凝らされている」と紙のカタログの魅力を語り、紙のカタログの文化が終わりを迎えつつあることにさみしさを募らせた。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月22日掲載