2023年10月20日
ホンダとGM 東京で自動運転タクシー、26年に「レベル4」
ホンダとゼネラル・モーターズ(GM)、両社が出資するGMクルーズホールディングスは19日、2026年に「レベル4」(特定条件下における完全自動運転)の自動運転タクシーサービスを東京都で開始すると発表した。3社で開発中の自動運転専用車をまずは数十台規模で運用し、早期に500台規模のサービスに広げる。24年にはサービスを提供する3社の合弁会社をホンダが過半数を出資して設立する。複雑な交通環境の東京で事業を開始し、その後、過疎地などの地方部に展開エリアを拡充する。
サービスに使用する車両は「クルーズ・オリジン」。運転席が無い対面6人乗りの箱型の自動運転車。米国ではすでにサンフランシスコなどで実証実験を実施している。
日本での事業化に向けて3社は、今年から栃木県でGM「ボルト」をベースにした自動運転車による公道実証実験を行い、日本の法規対応を進めてきた。これに加え、24年には東京都で同車両による実験を行い、複雑な環境での安全性を検証。その後、オリジンを使った実証も実施し、26年にサービスを開始する。
具体的なサービスの内容や収益モデルは今後検証するが、帝都自動車交通や国際自動車などタクシー会社と事業のあり方を検討する。19日にホンダ本社で開催した3社の共同会見で三部敏宏社長は「オリジンで新しい価値を創出するとともに、社会課題を解決したい」と語った。
レベル4の自動運転車を使ったモビリティサービスは、今年4月の道路交通法改正で解禁され、福井県永平寺町で日本初の移動サービスが始まっている。ホンダも東京都でビジネスモデルなどを含めてサービスを確立した後、より深刻な移動課題に直面する地方への展開を進める考えだ。GMクルーズのカイル・ヴォクト最高経営責任者(CEO)は「人口密度が高く、(移動課題の大きさから)ニーズも高い日本はロボタクシーの最大の市場の一つだ」と述べた。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞10月20日掲載