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2023年3月29日

いすゞ販協 23年度から女性活躍支援に向けたセミナー本格展開

いすゞ自動車販売店協会(辻良之会長)は2023年度から、会員ディーラーと連携した女性活躍支援に向けたセミナーを本格展開する。1年前からオンラインで始めているが、4月以降は外部講師の活用拡大や年齢層によって内容を変えるほか、管理職向けのコースも用意する。

女性だけでなく、男性も受講できるようにする。女性が働きやすい職場環境づくりや働く人の意識向上を後押しする狙い。女性のトラックドライバーが増える中、大型車の営業やアフターサービスの現場でも女性視点を取り入れやすい風土の醸成を目指す。

セミナーはいすゞディーラー各社に所属する女性営業スタッフやその上司、同僚の男性社員などが対象。大型車の営業、サービス拠点で働く女性スタッフはまだ少なく、店舗の運営も男性中心となる傾向が根強い。ただ、大型車ディーラーでも人手不足が深刻な状況となっている。このため、同協会では女性が活躍できる職場づくりを重要な経営課題ととらえ、労働力の確保に役立てる考えだ。

同協会によると、全国のいすゞディーラーにおける女性従業員の比率は8・4%。帝国データバンクが2021年7月に実施した「女性登用に対する企業の意識調査」によると、アンケートに回答した企業の女性従業員の比率は平均26・5%となっており、いすゞディーラーで女性が活躍できる環境の整備が遅れている状況が分かる。

辻会長は「これまで男性目線だったトラック営業に新しい視点が必要」と強調。従業員への新たな教育手法の模索や意識向上に向けた活動に力を入れていく。

また、人手不足は産業全体に広がっており、物流業界でも宅配用の小型トラックなどを中心に女性ドライバーが増えている。こうした中、点検などでドライバーが待機する機会の多い販売拠点では、女性専用の待合室を設けるケースなど女性の来店を意識した取り組みが増加している。同協会ではハード面だけでなく、男性を含めた従業員の意識改革を促進し、幅広い顧客から選ばれるディーラーづくりに取り組む方針だ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞3月16日掲載