会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2020年12月21日

小糸、スマート信号機・街路灯を実用化 自動運転普及見据え

小糸製作所は、早ければ2023年にもセンサーを通して車両と通信するスマート信号機・街路灯を市場に投入する。物体を認識するためのソフトウエアや、管制センターでの信号制御機能も併せて開発する。

同社は同時期に車載向けLiDAR(ライダー)の実用化も予定する。V2X(車車間・路車間通信)の必要性が増す自動運転の普及を見据え、車両とインフラの双方でセンサー群の拡充を図る。

カメラやセンサーを付帯したスマート信号機やスマート街路灯で車や人物を検知し、周辺車両とその情報を共有する。車載センサーだけでは把握が難しい建物の死角にある物体情報を、インフラ側で検知し、安全運転を支援する。

23~24年をめどに発売に踏み切る。実用化には法改正の必要があるものの、すでにコンセプトモデルをエレクトロニクスの国際見本市「CES2020」などに出展し、提案活動を始めている。

コンセプトモデルには、路面描画による警告機能も付帯した。実用化する際は、物体を認識するソフトウエアや全球測位衛星システム(GNSS)を用いた信号制御などと一体で提供する考え。

早期実用化を見据え、実証実験を進めている。GNSSで車両位置を特定し、その情報を信号機と連携させることで、緊急車両を優先通行させる実証実験を実施している。

一方で同社は、2~3年以内にライダーの量産を予定している。車両が自律走行する高度自動運転では、車外の情報を取得するため、センサーの重要性が高まる。インフラ側、自動車側双方のセンサーを手掛けることで、協調領域でのイニシアチブを握る。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞12月17日掲載