2020年12月16日
ドライブレコーダー協議会 シンポジウムで活発な議論
ドライブレコーダー協議会(宮嵜拓郎会長)と自動車技術会(寺師茂樹会長)は、ドライブレコーダーに関するシンポジウム「ドラプリ2020」を開催した。12回目を迎えた今年は新型コロナウイルス感染拡大を受けオンラインでの実施となったが、250人以上が参加し盛況だった。
「ドライブレコーダーの過去・現在・未来」をテーマに掲げ、メーカーや国土交通省の担当者、研究者らが登壇して闊達な議論を交わした。
シンポジウムの冒頭、宮嵜会長は協議会の取り組みについて紹介。昨年策定・公表した「ドライブレコーダーの推奨ガイドライン」に先進運転支援システム(ADAS)への対応を盛り込み、今年9月に改定したことなどを報告した。
市販品を対象に実施した製品テストの結果から、記録エラーや画角の狭さなどにより使用に適さない非会員メーカー製品の流通が明らかになったことにも触れ、「消費者が安心して購入できる環境を整えていきたい」と所感を述べた。
国交省からは、自動運転車の事故防止にレコーダーが寄与する役割について提言。レベル3(条件付き自動化)以上の自動運転が本格実装されつつある中、自動運転に関する国際ガイドラインと合わせ、車載記録装置に関する国際基準も策定段階にあることが報告された。
メーカーからは、デンソーテンとカーメイトの開発担当者が登壇。業務用で実績のあるデンソーテン、市販向けに普及価格帯商品を展開するカーメイトの双方から、今後は通信機能を基盤に、クラウドや人工知能(AI)を活用した製品が成長分野になるとの見通しが示された。
全体討論ではそれぞれの立場から、企業間の映像データ利活用における課題などが指摘され、次年度以降も継続して議論を深める方針が確認された。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞12月11日掲載