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2020年8月4日

情報発信拠点「ニッサンパビリオン」 横浜に期間限定オープン

日産自動車は7月31日、情報発信拠点「ニッサンパビリオン」(横浜市西区)を8月1日から期間限定でオープンするのに先立ち、報道陣に公開した。自動運転や電動化など先進技術を使った日産が描く将来の社会像を、映像やゲーム、食などさまざまな体験を通じて伝える。

新型のクロスオーバー電気自動車(EV)「アリア」の同乗体験もできる。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、オンライン上で各種コンテンツを配信し、自宅でも楽しめるよう工夫する。

ニッサンパビリオンは本社近隣に位置し、横浜みなとみらい21中央地区内の約1万平方メートルの敷地に設置し、10月23日まで開く。日産と横浜市が締結した連携協定の一環として地域の活性化などを狙う。入場料は無料。

日産が目指す将来の社会ビジョンや技術開発の方向性などをより幅広い世代に伝える場として、2年前からプロジェクトをスタート。「人間の可能性を拡張する」をコンセプトに、車両展示だけではなく近未来の暮らしを、映像や食などを通じて身近に体験できる施設とした。

敷地内には専用道を設け、広場や屋内であっても排気ガスを出さないEVが走行できるよう設計され、アリアの同乗体験などの際に使われる。EVの電力で施設の一部の電力を賄う仕組みも導入。

「リーフ」で来場した人が敷地内のカフェ横の給電スペースに車を停めると、EVの電力をカフェに供給する。太陽光パネルで発電した再生可能エネルギーと合わせて、カフェの電力に使用する。EVのユーザーは駐車料金無料の特典に加え、「ニッサンチャヤカフェ」のコーヒークーポンサービスを受けられる。

屋内に設置した「ザ・シアター」は、4Kの大型スクリーンとハプティクス技術により振動する床を使い、車の先進技術を応用した3つのコンテンツを提供する。

100%電動のフォーミュラカーに乗り、世界の都市を駆け巡るバーチャルライドアクションのほか、見えないものを可視化する「I2V(アイツーヴイ)」を駆使し、日産のブランドアンバサダーである大坂なおみ選手とラリーを繰り広げるコンテンツを用意した。

日産の運転支援技術「プロパイロット」など先進技術が可能にする未来を描いた2本のショートムービーを上映する。日産のセンシング技術を応用し、赤いレーザーの中に足を踏み入れると自動でレーザーの進行方向が変わる空間や、多数の光る柱や車のオブジェを使ってエネルギーシェアを表現するコンテンツも場内に設置した。

このほか、カフェではプロパイロットを応用した無人給仕ロボットやスマートフォン(スマホ)用ワイヤレス給電対応のテーブルを取り入れ、最新技術を体験できる。

7月31日のオープニングセレモニーで、内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は「最先端のテクノロジーや革新的な商品を通して日産が描く未来のモビリティ社会を見て、感じて、ワクワクして頂ける場所。近い将来一つひとつ現実の技術や商品として皆様にお届けする」とコメントした。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月1日掲載