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自動車産業インフォメーション

2020年5月22日

日整連が新型コロナ対策ガイドライン 事業継続へ創意工夫

日本自動車整備振興会連合会(日整連、竹林武一会長)は15日、「自動車整備事業場における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」を発表した。経団連作成のガイドラインをひな型とし、所管行政庁の国土交通省や医療従事者の助言を得て作成した。

ホームページ上で内容を公開し、整備事業者や全国の振興会向けに情報提供することで職場における感染予防に役立ててもらう。感染防止対策に係る社内体制の確立、従業員向けの対策、接客応対、感染者が出た場合の対応などについてまとめた。

ガイドラインでは、新型コロナウイルス感染症専門家会議の提言を踏まえて、個々の事業場の対策の基本的事項を整理した。とりわけ、整備工場の現場作業ではリモートワークが不可能。このため、事業場の様態や規模を考慮しながら創意工夫して予防対策に取り組むことで、事業を継続して社会基盤としての役割を果たすことを求めている。

社内体制の確立では、対策を徹底し、地方自治体や業界団体を通じた情報収集を呼びかける。従業員向けでは、時差出勤やローテーション勤務制、変形労働時間制などを推奨する。作業環境についても人間距離2㍍を目安に、できる限りの作業空間確保を要請する。休憩スペースでは常時換気し、3密(密集、密閉、密接)を作らないことを徹底するよう求めている。

朝礼や点呼などでも小グループで行うなど人が集まらないような配慮を促す。スタッフにはマスク着用、手洗い、消毒の励行を働きかける。休憩スペース、トイレ、設備、什器なども定期的な洗浄、消毒を要請する。設備の特性上、消毒できないものは個人別の専用手袋を装着して作業するよう求めている。

来店客対応では、アルコール消毒液を配置し、受け付けカウンターではアクリル板や透明ビニールカウンターを設置し、飛沫感染防止に役立てる。入庫車両についても、ハンドル、操作レバー、スイッチなどについて事前の消毒を呼びかけている。

従業員に感染者が出た場合、勤務場所の消毒と自宅待機の検討を促す。感染者の人権に配慮し、個人名が特定されないように留意する。公表の有無については個人情報保護に配慮しつつ、実態に応じた検討を行うものとする。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞5月18日掲載