2020年5月20日
整備業界団体、通常総会開催に苦慮 書面開催や規模縮小へ
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自動車整備業界団体で通常総会の開催見直しまたは延期を余儀なくされている。例年、各団体とも5月上旬から地方活動の拠点である支部など各都道府県単位で総会を行い、その後に本部組織としての総会を行うのが一般的だが、今年はコロナ禍の影響で従来の方法で開催するのは難しいのが実情だ。
とはいえ、各団体とも前年度の収支決算承認、今年度の事業計画や予算決定、役員改選など各議案を審議する必要がある。このため、多くの団体が書面での開催か規模縮小を検討している。議事終了後に関係者や来賓を交えた懇親会も実施しないことで感染拡大防止に結び付ける。
政府は14日、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、39県の「緊急事態宣言」を解除した。残る8都道府県については引き続き、不要不急の外出を自粛し、人との接触を80%減らすように要請する。総会では全国から役員、関係者らが東京都内に集まり、議案を審議するケースが大半。各団体とも新型コロナウイルスの感染拡大防止が重点課題となる中で、総会の在り方について対応策を模索していた。
こうした中で、文書を送付し、承認を求める書面開催に切り替えたのが全国自動車電装品整備商工組合連合会(電整連、紫関雅美会長)、全国自動車大学校・整備専門学校協会(JAMCA、中川裕之会長)だ。会員に議案書を送付し、郵送またはメールでの返送を求めるため、通常開催より時間と手間がかかるのが実態だ。
規模を縮小するのが日本自動車車体整備協同組合連合会(日車協連、小倉龍一会長)、日本自動車機械器具工業会(自機工、辻修理事長)、日本自動車機械工具協会(機工協、柳田昌宏会長)、全国自動車整備協業協同組合協議会(全整協、坂本和明会長)、日本自動車ガラス販売施工業協同組合(JAGU、佐藤光男理事長)など。総会の出席人数をできる限り絞り、感染拡大を防止する。来賓の出席や懇親会を取りやめて、各議案の審議のみに集中する。
日本自動車整備振興会連合会(日整連、竹林武一会長)は、当初6月に開催予定だった総会を9月に延期することを決めた。開催時期をずらすことで時間的猶予を設け、感染拡大防止策を徹底する。日整連では懇親会を含めて通常通りに総会を実施する方針だ。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞5月16日掲載