2020年4月22日
エーミング請負の日本技能研修機構が5月活動開始 作業拠点を500カ所計画
先進安全自動車(ASV)のエーミング(機能調整)を請け負う次世代整備ネットワークの日本技能研修機構(JATTO、石下貴大代表理事)が、5月から本格的に活動を開始する。
2024年までに全国各地に最新鋭の設備を備えた「AC(エーミングセンター)」を500カ所整備する。すでに趣旨に賛同する事業者を多く集めており、今後も引き続き参画者を募ることで目標達成に結び付ける。機構内で情報共有を図ることでノウハウや知識のレベルアップを目指していく方針。
1日付で道路運送車両法が改正され、自動運転車の点検整備を見据えた「特定整備」がスタートした。これに伴い、前方監視用のカメラやセンサーのエーミング作業を行う新たな認証資格「電子制御装置整備」が導入された。衝突被害軽減ブレーキなどを備えたASVを整備するにはエーミングが不可欠となり、今回の取り組みはこれらの動きを見据えたものだ。
ACは輸入車を含めた車種を扱う「プラチナ工場」、国産車のみに対応する「ゴールド工場」を全国各地で開設する。それぞれプラチナを300カ所、ゴールドを200カ所と想定し、原則として工場間の商圏を15㌔㍍離して展開する。ACの重複を避けるため、500カ所以上には増やさない予定だ。
技能研修についてはeラーニングや動画サイト「ユーチューブ」などを活用する。さらに、機構として会員への積極的な情報提供を心掛け、技術の伝承を図っていく。
発注工場からの依頼に原則24時間以内に受注受付を行い、その後の24時間以内に作業完了連絡を終える。48時間以内と素早く対応することで、各事業者やユーザーの満足度向上に結び付ける。
エーミング料金は機構の提供する作業工程、項目係数を遵守しながら各都道府県の相場より5%割安な金額を設定する。これにより、価格決定の主導権をとりながら、割安に作業を行うことで損保会社と関係を円滑にし、各事業者の顧客の固定化にも役立てていく。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞4月17日掲載