2020年3月11日
日車協連、電子制御装置整備の主任者資格 講師研修会を開催
日本自動車車体整備協同組合連合会(日車協連、小倉龍一会長)は、都内で「高度化車体整備技能講習 電子制御装置編」の講師研修会を開催した。同研修会は、4月からスタートする特定整備の認証要件の1つである「電子制御装置整備の整備主任者資格」を取得するための講習を実施するインストラクターの育成が目的。実際の講習会と同様の座学2時間、実車を使用した実習3時間の内容を行い、2日間の開催で約40人が参加した。
座学では、特定整備認証が導入される背景や新たに整備対象となる安全装備の詳細、作業の流れなどを説明。スキャンツールを活用した診断は、系統別に手順を踏んで原因を究明する必要があり、従来の視覚、嗅覚、触覚などを使用する方法も重要となる点、入庫した際はオーナーにどこが、いつから、どんな状況で、どのくらい、どうなったかを問診し、推測できる原因を実車で確認することなどを解説した。
実習はトヨタ自動車「プリウス」を実習車に、整備機器メーカーのスタッフが講師となって行った。カメラやレーダーのエーミングを行う際には、各メーカーが配布する作業指示書に準拠して行うことを確認し、作業を行った。カメラのエーミングは、エンブレムを基準に錘(おもり)を利用して前後の中心位置を決めることからスタート。さらにターゲットを置くための距離を測定。スキャンツールを車体と接続し、エーミングが完了した。
車体の中心位置測位やエーミングターゲットの距離などは、メーカー、車種によって測定方法が異なる。整備機器メーカーは販売するスキャンツールを通じて、エーミングに必要な情報を配信、効率的な作業をサポートする。
小倉会長は「特定整備認証の要件となる講習なので、時間を厳守して行ってほしい。皆さんと日車協連で連携を図り、スムーズな認証取得を実現したい」と挨拶した。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞3月5日掲載