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2020年2月19日

輸入車各社が体験型イベントに力 走りの魅力堪能顧客との接点拡大へ

新車価格2千万円超えの輸入車を販売するインポーターがサーキット走行やツーリングをはじめとしたオーナー向け〝体験型イベント〟の実施に力を入れている。マクラーレン・オートモーティブ・アジアとアストンマーティンジャパンは、今秋にも本社のある英国で培ったノウハウを活用した走行体験プログラムやイベントを国内導入。それぞれ自社モデルの走りの魅力を堪能してもらう機会を提供する。また、フェラーリ・ジャパンは公認オーナーズクラブの活動を後援。各社はこれらの取り組みを通じて既納客との接点拡大や新規客の開拓を図り、販売基盤の強化につなげる考えだ。

マクラーレン・オートモーティブ・アジアは今秋、世界各国からマクラーレン車のオーナーを日本に招く「エピックジャパン2020」の開催を計画している。走行会などさまざまな体験型イベントを盛り込み、日本と海外のオーナーが交流を深める場としていく。日本の文化や魅力を発信する機会にも活用し、グローバルな顧客満足(CS)の向上を目指す。

エピックジャパン2020は、10日間程度というオーナー向けイベントでは珍しい長期間のプログラムで構成。公道を実際に走るツーリングやサーキット走行などを催す。クルマ以外でも日本のカルチャーに触れられる体験イベントを実施予定だ。こうしたグローバル規模のオーナーイベントは海外で実施されていたが、日本では初めて。  同社は以前から、日本でサーキットを活用したオーナー向け走行会「トラックデイ」を開いてきた。昨年は過去最高となる107台が参加するなど、盛り上がりをみせている。さらに、国内でのマクラーレン車の保有台数は1千台を超える水準まで達している。こうした中、グローバル規模のイベントを国内で展開し、一層のブランドイメージの強化につなげていく。

アストンマーティンジャパンは今秋をめどに、オーナー対象の走行体験プログラムを国内導入する。サーキットを活用したドライビングレッスンやパレード走行など、オーナー自らがアストンマーティン車の魅力を体感できるプログラムで構成する。

現在はメーカー本社がある英国のみで実施している。国内では道路環境やユーザーの特性に合わせた〝日本版メニュー〟に改良して展開する計画だ。サーキットで安全を確保した上で、運転技術を高められるレッスンやアストンマーティン車の高い走行性能を感じられる内容としていく。

さらに、日本のさまざまな観光名所などを巡るツーリングイベントも企画していく考え。オーナー一人ひとりが、同社モデルの魅力を再確認できる場を作り、ブランドロイヤリティーを高めていく。

フェラーリ・ジャパンは、伊フェラーリの公認オーナーズクラブのフェラーリ・オーナーズクラブ・ジャパン(FOCJ)の後援をはじめ、新車発表イベントへの招待などオーナー向け施策の展開に力を入れている。昨秋にはFOCJの創立5周年イベントに協力。同社はオーナーズクラブが同社ブランドの幅広いアピールで大きな力を持つと考えており、今後も連携を深めてフェラーリファンの拡大を目指していく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞2月15日掲載