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2019年11月20日

安全向上、広く訴え「フォークリフト安全の日」創設 日本産業車両協会

「フォークリフト安全の日」の創設が決まった。フォークリフト、無人搬送車システムなどメーカー50社4団体で組織する日本産業車両協会(二ノ宮秀明会長)が主体となって来年7月3日にメインイベントの開催を計画する。

フォークリフトによる労働災害に歯止めをかけようと「安全の日」創設をきっかけに全産業にフォークリフトでの無災害を呼び掛ける足がかりにする。後援に厚生労働省(申請予定)と協賛に中央労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、建設荷役車両安全技術協会が連なる。

メインテーマを「死亡事故ゼロへのチャレンジ、スタートする」と予定。減少へ確かな足取りで出発するとの期待を込めた。直近の10年のフォークリストによる労働災害は、増減を繰り返し全体的に横ばい傾向で推移する。

厚労省によると2008年以降、死亡災害は毎年約30件、死亡を含む休業4日以上の死傷災害は2000件前後で辿ってきた。2018年のフォークリスト死亡事故を類型別にみると、最も多いのが「転倒」の7件、次いで「墜落・転落」の6件、「はさまれ・巻き込まれ」も5件と続く。

フォークリフトメーカー側でも安全技術を向上する装備を進めている。運転中に腰を浮かせ不安定な姿勢で作業中での誤作動を防ぐ機能や旋回時の安全性を保つシステムなど投入されている。ただ技術は進歩しても「現場においてオペレーションが急いだ至り、不注意な後退などによる人との衝突や荷物の落下にともなう事故が発生している」と日本産業車両協会専務理事の高瀬健一郎さんはもどかしさをにじませる。

さらに今後深刻な労働不足、働き方改革に伴い物流現場では、オペレータ確保を補うための女性や高齢者、外国人労働者も増えてくる。これらへの指導方法も今後の課題だとした。同協会ではイベントを通してフォークリフトメーカーが開発の安全技術を事業者に知ってもらい、安全確保につなげてもらいたいとの狙いもある。

また陸運労災防止協会が実施するフォークリフト荷役技術検定の周知など協賛団体の安全に対する取り組みなども広報し、安全の好循環につなげてていきたい考えだ。

日本流通新聞11月18日掲載

開催日 2020年7月3日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

日本産業車両協会

対象者 自動車業界