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2019年11月2日

日立とホンダ/部品4社を統合/パワートレーン、シャシー、安全 世界3位目標

6社の幹部(30日夕、都内)

日立製作所とホンダは30日、両社の傘下の部品サプライヤー4社を経営統合すると発表した。

日立オートモティブシステムズ(日立AMS)が存続会社としてホンダ系のケーヒン、ショーワ、日信工業の3社を吸収合併し、ホンダ系3社は消滅会社となる予定。今後、日立とホンダ、統合会社の各々の強みを融合し、自動車・二輪車機器領域でのCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)対応でグローバル競争力を高める狙いだ。

東京都内で30日に開催した6社合同会見で、日立製作所の小島啓二執行役副社長は「パワートレーン、シャシー、安全システムの領域で世界3位以内を目指したい」と目標を語った。ホンダの貝原典也常務執行役員は「ホンダ系3社はパワートレーンとシャシーで先進技術を有する。今回の統合で、3社の強みに加え、日立AMSの制御開発や当社の技術を融合させることで、新たな技術を生み出したい」と期待を示した。

統合会社は、ケーヒンのパワートレーン事業、ショーワのサスペンション事業とステアリング事業、日信工業のブレーキシステム事業、日立AMSが強みとするパワートレーンシステム、シャシーシステム、安全システムのシナジーに加え、日立製作所のデジタル技術を活用したソリューション「ルマーダ」で主にコネクテッド領域で安全性やモビリティーサービスの向上を狙う。

具体的なシナジーとして、電動パワートレーン領域ではホンダとケーヒンの小型一体構造や高効率エネルギーマネジメント技術と、日立AMSの材料技術や生産プロセスの統合によるドライブユニット開発力の強化を見込む。シャシー領域ではホンダの人間工学や車両姿勢制御技術と各社の技術の融合で自動運転時代に求められる信頼性の高いシステム開発を行う。自動運転や先進運転支援システム領域では、6社の技術を結集し、外界センシング技術や予測AI(人工知能)技術などの自動運転に関連する認識技術を活用した先進システム構築を目指す。

一方今回の統合にともない、ケーヒンの空調事業を他社に譲渡するなど、関係企業で事業再編が行われる。

日刊自動車新聞10月31日掲載

開催日 2019年10月30日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

㈱日立製作所、本田技研工業㈱、日立オートモティブシステムズ㈱、㈱ケーヒン、㈱ショーワ、日信工業㈱

対象者 自動車業界
リンクサイト

ホンダニュースリリース

https://www.honda.co.jp/news/2019/c191030b.html?from=copy