青海展示棟で、ひときわ目を引く巨大なワゴンがトヨタ車体の「グランエース」だ。全長５㍍超え、全幅も２㍍に迫る車体はミニバンが多い日本市場でも、他にはない圧倒的な存在感を示す。

大柄ながら定員は６人乗りと８人乗りだけ。広い室内空間に専用シートなど豪華装備を盛り込み、高級車としてのスペックも引き上げた。プレミアム層の移動ニーズに応えていく考えで、「日本で新たなジャンルを築いていく」（開発者）と力を込める。

開発には同社が長年培ってきた商用車づくりのノウハウを盛り込み、高い耐久性を確保。前輪の切れ角を４５度と大きくし、一回り小さなミニバンと同等の最小回転半径を実現して実用性も高めた。一方、専用設計した足回りに加え、パワフルなディーゼルエンジンと後輪駆動を組み合わせ、高級車に不可欠な乗り心地や動力性能も持たせている。

グランエースは年内にトヨタ自動車から発売予定。来場者の注目度も高く、新たなヒット車の予感も漂っている。

日刊自動車新聞10月30日掲載