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2019年10月28日

環境問題をアピールする場に東京モーターショーを活用 行政、団体など活動披露

「第46回東京モーターショー2019」では、新型車や最新の自動車関連技術の発表に加えて、地球環境対応に取り組む行政・団体・企業の活動をアピールする様々な出展がみられた。出展者はモーターショーという一般ユーザーが多数集まる絶好の機会を活用して、環境対応の大切さをより深く理解してもらい、地球温暖化の防止などにつなげていく構えだ。

環境省では車体技術の工場がエコドライブにつながることを学ぶ機会も提供する

首都圏の都県や政令指定都市で構成する九都県市首脳会議は、前回のモーターショーに引き続きドライブシミュレーターを2台出展した。一般道路での走行をシミュレーションする内容で、日常の運転で、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)の排出削減に効果的なエコドライブを意識してもらうことをねらっている。

展示スタッフは「アクセルを思ったよりも強く踏んでいた、と気づく人が多い」という。普段の運転を省みる機会を提供することに加え、エコドライブのノウハウを伝授し「地球に優しいドライバー」を増やしていく考えだ。

普段の運転が環境にもたらす作用を学んでもらう

環境省地球環境局地球温暖化対策課もエコドライブ啓発を目的としてドライブシミュレーターを出展した。「体験できるものを置くと子どもがブースに来てもらうきっかけが作れる」という。幼少期にエコドライブの意義を考えてもらうことが、環境に配慮したドライバーの育成につながるとも考える。

また、新素材を活用した軽量車体の開発が、CO2の排出削減に示す効果をアピールするブースがみられた。ドライバー自身の運転方法の改善と、次世代技術の相乗効果によって環境対応が一段と加速していくことになりそうだ。

日野自動車は前回モーターショーで発表した「日野環境チャレンジ2050」の進捗を公開した。大型車「プロフィア」の展示を通じて大型車の電動化技術を具体的にイメージしてもらうことに取り組んだ。さらに①生物多様性インパクト最小化②廃棄物ゼロ③水環境インパクト最小化④工場CO2ゼロ⑤ライフサイクルCO2ゼロ⑥新車CO2ゼロという取り組みのコンセプトを掲げた。

日野は実車を使って一般ユーザーも気軽に大型車の環境技術を学べるようにした

同社スタッフは「一般ユーザーが大型車の展示ブースに来ることは少ないかもしれないが、子ども向けの遊戯スペース設置やアニメーションを流すことで気軽に入れる雰囲気をつくった」という。こうした取り組みを生かして、たくさんの来場者に大型車の魅力と環境対応の狙いを広めていきたいという。

日刊自動車新聞10月28日掲載

開催日 2019年10月24日
カテゴリー 展示会・講演会
主催者

日刊自動車新聞社まとめ

対象者 一般,自動車業界