2019年10月22日
日刊自連載「東京モーターショー 部品メーカー出展概要」(上)自動運転見据えた製品が目白押し
「第46回東京モーターショー2019」が東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。自動車部品サプライヤーでは自動運転化に向けたコンセプトカーへの搭載を見込んだ製品が多く見られそうだ。
小糸製作所は「モビリティ社会を支えるセンサ・ライティング・ソリューション」をコンセプトに、世界初の「ブレードスキャン」ADBをはじめ、自動運転を含めた技術・製品を展示する。
澤藤電機は、商用車に特化した「HV/EVシステム」やポータブル冷蔵庫を展示する。
日本特殊陶業は、燃費や環境性能の向上に向けたスパークプラグやグロープラグ、酸素センサーなどを中心に展示する。電動化の普及を見込んで、大容量かつ高エネルギー密度を可能とする次世代バッテリーとして注目される全固体電池、完全自動運転や高度道路交通システムといった大容量通信社会での活用が見込まれる高周波用途多層LTCCなど最新技術を紹介する。
日立金属ブースイメージ
日立金属は電動車や車体軽量化につなげる技術や製品を展示する。電気自動車(EV)向けのモーターやインバーター、車載充電器、バッテリーなどに使う磁石やエナメル線などの製品、車体を軽くする技術を紹介。磁力が高い磁石の吸着力を体感できるコーナーも設ける。
日本精工はEVや自動運転、自動走行に関する技術や製品を展示する。車体に必要な数だけ装着することで「走る」「曲がる」「止まる」の機能を備えられる世界初の「クラスター・ローバー・モジュール・コンセプト」や電動車向けの「シームレス2スピードeアクスルコンセプト」を紹介する。また、EVの普及を支えるエネルギー関連でスウェーデンのベンチャー企業とコラボレーションする波力発電や、東京大学など共同研究する走行中ワイヤレス給電を実現させる技術を紹介する。
マレリ(10月1日にカルソニックカンセイから社名変更)は、個々の移動における経験価値を最大化するキャビンコンセプトモデル「Human―Max Cabin」を同社が目指す未来像として紹介する。加えて、自動運転用センサー統合ランプユニットや、強みである電動パワートレーンとサーマルシステム、両システムを融合した電動車向けエネルギーマネジメントシステムを展示する。
独キーケルトは初出展で、自動車クロージャーシステムの世界最大手として、革新的な自動車アクセスシステムを展示する。展示内容は、インテリジェントで先進的な自動開閉ドアシステム「actiMOVE」、スライディングドアのドライブシステム「actiSLIDE」、電力喪失時も操作可能で安全性が高いE―ラッチ「excellENTRY」、コンパクトで頑丈なe―チャージングセキュリティシステム「secuCHARGE」などを紹介する。
NOKは、「未来も動かす『中の人』―Innovation for xEV―」をコンセプトに、未来のモビリティを体感できる来場者参加型のブースとする。高機能シールブランド「レミューズ」など、未来のモビリティ空間に貢献する製品を大型ビジョンとアナライザーシステムで来場者に分りやすく説明する。このほか、微細な細菌やウイルス、花粉などを検出して車内環境などの改善に貢献する「ポアセンサモジュール」、振動・電気刺激・温度の三つの触覚提示手段を手袋指先部分に搭載した「3原触モジュール」も展示する。
八千代工業は、高圧密閉樹脂製燃料タンクを参考出品する。容量を確保しながら内外部からの圧力変化に耐える技術と、低コストを実現する樹脂支柱を用いた密閉化技術を紹介する。このほか、燃料電池車用水素タンク、部品の最小化と最適配置で薄さと大開口を両立し、意匠性を付与しつつもトップレベルの軽さを実現したサンルーフ「パノラマ」シリーズ、樹脂バックドアモジュールなどを参考出品する。
ケーヒンブースイメージ
ケーヒンは、3件の初公開を予定する。車載電気機器用電源に変圧するDC―DCコンバーターを内蔵するなどして電動車両への搭載性を大幅に向上させた新型パワーコントロールユニットを披露する。このほか、ガソリンエンジンのさらなる低燃費化と排出ガスのクリーン化などを追求した業界トップクラスの最廉価新型ポート噴射用インジェクター、FCRキャブレターを進化させた次世代コンセプトモデルなどが注目を集めそうだ。
ダイキョーニシカワは、環境省ブース内で、開発中の製品を展示する。セルロース・ナノファイバー(CNF)素材が持つ優れた物質特性と同社の樹脂技術を組み合わせることで、インストルメントパッドやリフトゲートなどの大型樹脂部品への応用に向けた成果を披露する。また、CNF材と発泡成形技術を組み合わせ、さらなる軽量化と剛性・断熱性といった性能向上を目指す取り組みを紹介する。
テイ・エス テックは、自動車内装部品メーカーとしてのセンシング、やすらぎ、シートアレンジなど数々の未来技術を結集し、人とクルマ、社会、未来とをつなぐ架け橋となる次世代車室空間を提案する。また、従来の「快適さ」を超える次世代車室空間に加え、シート技術とIoT(モノのインターネット)を融合させた「愛されるシート」、体圧や空調をコントロールする最新技術を搭載した二輪車用シートなどを展示する。
日刊自動車新聞10月19日掲載
カテゴリー | 展示会・講演会 |
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主催者 | 日刊自動車新聞社まとめ |
開催地 | 東京都 |
対象者 | キッズ・小学生,中高生,大学・専門学校,一般,自動車業界 |