2019年10月21日
国交省 高齢運転者の交通事故防止、事故原因分析へ ペダル踏み間違いに焦点
国土交通省は、高齢運転者による交通事故防止に向け、事故原因の分析に乗り出す。
特に、事故発生原因として多く挙がるペダル踏み間違いに焦点を当て、他の世代と比べたときの身体能力の違いや運転時の特徴など、事故の発生に至るまでのメカニズムを探る。2020年度から調査を始める計画。調査・分析結果を踏まえ、身体機能や車両特性などを考慮した総合的な対策案をまとめる方針だ。
交通事故による死者数は減少傾向にある一方、最近は高齢ドライバーによる交通事故が目立つ。内閣府の19年版「交通安全白書」によると、18年中に75歳以上の高齢運転者による交通事故発生率は、74歳以下の年齢層と比べて約2・4倍だった。
死亡事故の特徴を見ると、運転操作ミスによるものが最も多い。中でもブレーキとアクセルの踏み間違い事故は、75歳以上は5・4%と74歳以下の1・1%と比べて多発した。
相次ぐ高齢運転者の事故を受けて、国交省は来年度から事故防止に向けた調査を始める方針。外部の調査機関などとの連携も視野に入れる。ペダル踏み間違い事故をメインテーマとして、さまざまな切り口から事故が発生する要因を探る。
例えば、高齢者の特徴的な身体能力の低下を考慮する。若い世代と比べたときの運転能力の違いといったことも事故の発生と関連がある可能性がある。このほか、運転の特性や車両の操作性などについても調査する。
日刊自動車新聞10月18日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
---|---|
主催者 | 国土交通省 |
対象者 | 一般,自動車業界 |