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2019年9月16日

フランクフルトショー開幕、VWが新型EVを公開

フランクフルトモーターショーが10日、報道向けに公開された。地元ドイツメーカーが大きな展示スペースを構え、世界最大手のフォルクスワーゲン(VW)は今後の主力と位置づける新型の電気自動車(EV)を初公開した。一方、日本勢はホンダのみが出展した。一般公開は12日から22日まで。

VWは、EV「ID.3」を初公開した。11月に生産を開始し、2020年半ばにドイツで販売を開始する。バッテリー容量は3種類から選択でき、最も安いタイプの航続距離はWLTCモードで最大330㌔㍍。ドイツでの価格は3万 ユーロ (約350万円)未満とした。

EV専用プラットフォーム「MEB」を採用した第1弾モデル。アンダーボディーにバッテリーを効率的に配置し重心を低くした。駆動ユニットはモーター、ギアボックス、インバーターをコンパクトに一体化した。これにより広い室内空間を確保しながら、高い走行性能を実現した。航続距離は最大330㌔㍍のほか、同430㌔㍍、同550㌔㍍のタイプを設定した。

VWブランドは、今後10年で1千万台のEVを生産し、20種類以上のEVを導入することを計画している。

ダイムラーの高級車ブランド、メルセデス・ベンツは、ミニバン型EV「EQV」を公開。すでに日本でも発売したスポーツ用多目的車(SUV)型の初EV「EQC」に続く、「EQシリーズ」の第2弾となる。

BMWは、小型車ミニとして初のEVの量産モデルを展示した。

ホンダは、EV「ホンダe」の量産モデルを世界初公開した。今夏からドイツ、イギリス、フランス、ノルウェーで先行予約を開始しており、20年初夏に納車を開始する。日本でも20年の発売を予定する。

航続距離はWLTPモードで200㌔㍍以上。30分でバッテリー容量の80%を充電できる急速充電に対応した。ホンダ初となる電子ミラーも採用した。人工知能技術を活用した音声アシスタント技術で利便性も高める。

またホンダeの投入に合わせて、欧州で20年に充電器を活用し、バッテリーの充放電管理などを可能にするソリューション事業を開始する。20年代前半には、双方向充電器を通じてEVユーザーと電力サービス事業者の間で電気を融通し合うソリューション事業の開始も計画する。

ホンダは25年までに欧州で販売する全ての四輪商品を電動車両に置き換えることを目指している。

日刊自動車新聞9月12日掲載

開催日 2019年9月12日
開催終了日 2019年9月22日
カテゴリー 展示会・講演会
主催者

フランクフルトモーターショー

開催地 フランクフルト(独)
対象者 自動車業界

写真=ホンダe