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2018年5月21日

島根日野、休日拡大軸にES向上 取引先にも理解を求め夜間労働時間を削減

島根日野(多久和稔社長)は休日の拡大を軸にスタッフのES(従業員満足)向上に力を入れる。政府の推奨する「働き方改革」に呼応し、職場環境整備、労働時間の短縮、土日の休日の増加に取り組む。

顧客となる取引先にも理解を求め、サービス工場の受付時間を5時半までに設定し、夜間の労働時間を削減する。若年人口の減少に伴い、自動車業界ではメカニック不足が顕在化している。島根県のように地方市場ではより状況がひっ迫しており、多くの新車ディーラーや整備専業者らが担い手不足に苦慮している。その中で、同社では土日に連続で休日が取れることなどもアピールし、人材不足の解消に結び付けていく。

島根日野は日野自動車系列ディーラーを対象にしたES調査で毎年上位につけており、スタッフが働きやすい環境整備に尽力している。今回の取り組みはその一環で、「売上げや利益の向上はもちろん大切だが、社員の幸せはもっと大事なこと」(多久和社長)の考えからさらに試みを進化させる。
具体的には、4月からシフト制により土曜日の休日を増やした。多くのスタッフは月1回程度しか土曜日に出勤せず、連休を取ることでリフレッシュ効果による業務への好影響も期待する。年間休日115日も新車ディーラーでは多い水準だ。

サービス分野では多久和社長名で夜間の入庫を自粛する文書を顧客に送付し、協力を要請する。車検や点検の予約獲得にも注力し、業務の平準化を図る。予防整備実施にも力を入れ、夜間の故障発生を未然に防ぐ。「長時間労働を続けて社員が疲弊すると、結果的にユーザーに迷惑をかける可能性がある。幸いにして顧客の理解を得やすい社会環境になっている。同時に、生産性や安全性向上のための工具や機械は積極的に導入したい」(同)と話している。

日刊自動車新聞5月17日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

島根日野自動車㈱

開催地 島根県松江市
対象者 自動車業界