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2018年5月21日

時速305キロで無線通信に成功 NTTドコモなど5Gで世界初

NTTドコモは、NEC、NTTと28ギガヘルツ帯の周波数の第5世代移動通信方式(5G)を使って時速305キロメートルで移動する自動車に搭載した5G移動局と、実験コースに設置した5G基地局との間での無線データ伝送に世界で初めて成功したと発表した。

今回の実験は日本自動車研究所(JARI)のテストコース(茨城県東茨城郡城里町)の約1キロメートルの直線区間で、コース脇に設置した二つの5G基地局とコース上を超高速で走行する実験用自動車に搭載した5G移動局との間で、28ギガ帯(帯域幅700メガヘルツ)の周波数を使った5G無線通信を実施した。

この結果、時速305キロメートルで移動する5G移動局と5G基地局の間の5G無線データによる伝送や、時速293キロメートルで移動する5G移動局に対して、下り1・1Gbpsの超高速5G無線データ伝送にそれぞれ成功した。

今回の実験で利用した28ギガヘルツ帯の周波数は、電波の減衰が大きいため、電波が遠くまで届きづらく、直進性が強い特徴がある。このため、5G基地局と5G移動局の両方に、電波の放射エリアを特定方向へ集中させるビームフォーミング機能と5G移動局の動きに合わせて電波の放射方向を制御するビーム追従機能を搭載した上で、最適化を図った。より早い移動速度で5G無線通信回線の設定と5G無線データ伝送の高速化を実現した。

また、時速290キロメートルで移動する5G移動局と5G基地局の間の無線通信回線を維持したまま、接続先の5G基地局を瞬時に切り替える通信中5G基地局間ハンドオーバー(切り替え)にも成功。より広いエリアに超高速移動する5G移動局と5G基地局の間の無線通信を実現した。
さらに時速200キロメートルで移動する5G移動局から、上り4K・120フレーム/秒の高精細映像の5G無線ライブ中継にも成功した。

日刊自動車新聞5月17日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

NTTドコモ、NEC、NTT

開催地 日本自動車研究所(JARI)城里テストコース(茨城県東茨城郡城里町)
対象者 自動車業界